レチノールは美容目的で、トレチノインは治療目的で使用するイメージです。
同じレチノイドであるレチノールとトレチノインですが、その違いは何なのでしょうか?下記の表に簡単にまとめました(肌のクリニックまとめ)。
シミや肝斑・シワ、毛穴汚れが気にある方は、ぜひ使用してみてください。
また、トレチノインは医療用医薬品に分類される成分であり、市販の化粧品には配合されていません。一方で、レチノール配合の化粧品はドラッグストアや通販でも販売されています。
シワや肌のハリ改善、くすみ対策など、年齢とともに気になる肌の悩みをケアしてくれるとあって、化粧水や乳液、クリームタイプのレチノール入り化粧品が販売されており、お値段もプチプラから高価なものまで様々です。
トレチノインの作用よりは弱いものの、レチノールにもシワ改善作用があります。
シワ、乾燥、くすみ、シミ、ニキビ跡、ニキビ予防、肌荒れなどに効果が期待できます。詳しく見ていきましょう。
レチノイド類は細胞を増殖させる作用がありますが、1.6倍の表皮肥厚を起こすのに必要なトレチノインの濃度は0.025%、1.5倍の表皮肥厚を起こすのに必要なレチノールの濃度は1.6%であり、60倍の差があります1。
パルミチン酸レチノール → レチノール → レチナール →トレチノイン(レチノイン酸)
A反応は、「レチノイド反応」や「ビタミンA反応」とも呼ばれていて、レチノールやレチノイン酸を肌に塗布した後に急激に新陳代謝が促されることで起こります。多く見られるのは、赤みや皮むけ、乾燥感などの症状です。
症状だけを見ると肌にとって悪い反応のように思えるかもしれません。でも、実はこの反応は決して悪いものではありません。お伝えしたように、A反応はビタミンAの成分によって急激に新陳代謝が促されることで起こるもので、肌が慣れていくと症状も落ち着いていきます。肌の新陳代謝は「ターンオーバー」とも呼ばれていて、そのサイクルが乱れるとニキビや肌荒れ、毛穴トラブル、水分不足、くすみやシミなど、様々な肌トラブルが起こりやすくなります。ビタミンAを肌に塗布し、ターンオーバーのサイクルが正常に機能することは肌にとって好ましいことであり、その過程で起こるA反応は、むしろ肌にとって良い状態なのです。特にA反応は、もともと肌にビタミンAが少ない人ほど起こりやすい、とも言われています。もしA反応が起きた場合でもネガティブに考える必要はなく、これまで滞っていた肌の新陳代謝のサイクルが整い始めている、と捉えることができます。
まず、レチノールは代謝され最終的にがトレチノインとなります。トレチノインはレチノールよりも効果が強いものの、刺激も強いため、後述する皮むけなどの副作用が強く出ることが多いです。
トレチノインやハイドロキノンは、シミ治療に用いられることが多い成分です。
トレチノインは、その生理活性作用の強さから、化粧品や医薬部外品への配合は認められていません。それに対して、作用の弱いレチノールや、レチノールにパルミン酸を結合させたパルミチン酸レチノールは、化粧品や医薬部外品への配合が認められています。
トレチノインは、コラーゲン増生を促す数少ない薬ですので、しわにも効果が期待できます。目じりなどの深いしわの場合は、少なくとも3ヶ月は使用する必要があります。また、使用開始すぐは、皮剥けがひどくなることがありますので、プロペトなどの保湿剤による十分な保湿が必要です。
トレチノインとは、ビタミンA(レチノール)の誘導体で、ビタミンAの50-100倍の生理活性を有しています。トレチノイン(レチノイン酸 ..
つまり、レチノールの抗酸化作用によって、シミ、シワ、肌荒れなどの予防・改善につながる可能性があります。
レチノールとは?肌への効果・副作用・使い方のコツを詳しく解説!
AtRAは表皮角化細胞の増殖を促進するとともに、分化を制御して角質を薄く剥がれやすくする作用が認められている。ニキビにおいてはatRAは角栓を剥がし(毛孔周囲の落屑を正常化)、毛孔からの面疱内容物の排出を促すし、微小面疱の形成を妨げる。角栓を剥がすことにより、抗生剤など他の外用剤の浸透を促す。皮脂の分泌も抑制すると言われている。
トレチノインはビタミンA(レチノール)活性体で、正式には「オールトランスレチノイン酸」といいます。 ..
ニキビは、皮脂腺の機能が亢進するとともに、毛穴の入口の角質が異常に厚くなり蓋をすることによって起こります。トレチノインは、皮脂腺の機能を低下させ、角質をはがす作用があるため、ニキビ治療に大変効果的です。にきびが十分に改善した後も、引続き治療をすることによって、ニキビ後の赤みも消えていきます。
ハイドロキノンとの併用、副作用、市販薬と処方薬の違いなどを解説
妊娠中・妊娠予定の方は使用できません!ビタミンA誘導体により、胎児への奇形のリスクを高める可能性があります。
イソトレチノインはビタミンA( レチノール)の活性型(レチノイン酸)のイソ体(光学異性体の1つ)を抽出したものです。 ..
皮脂の分泌を抑える働きがあります。そのため、皮脂の過剰分泌によるニキビの予防や毛穴の黒ずみの改善効果も期待できるでしょう。
ハイドロキノンとビタミンAを組み合わせたい場合は、レチノールではなくトレチノインを使用しましょう。 ..
A反応は肌にとって悪い反応ではありませんが、それでも赤みや痒み、皮剥けなどの症状が出てしまうのは避けたい人が多いでしょう。A反応が起こるかどうかはその人の肌の状態によって異なりますし、100%防ぐ確実な方法はありません。それでも、少しずつ肌にビタミンAを慣れさせていくことで、A反応を起こりにくくすることはできます。お伝えしたように、A反応はビタミンAが少ない肌のほうが起こりやすくなります。そのため、まずは刺激の少ないパルミチン酸レチノールなどレチニルエステルを配合した化粧品を使って肌を慣れさせ、その後徐々に刺激の強いものを使うと、A反応を起こりにくくすることができます。
また、作用の強いレチノイン酸外用薬を取り入れたい場合は、医師によく相談しましょう。レチノイン酸の外用薬には、濃度が低いものもあります。まずは濃度が低いものから使い始め、肌の状態を見ながら濃度を高くしていくなど、医師と相談して、自分の肌に合った方法を検討しましょう。
トレチノイン酸の生理活性はビタミンA(レチノール)の約100倍といわれています。トレチノイン酸 ..
トレチノインは、強力な作用のある薬剤のため、使用すると反応性の皮膚炎が起こります。皮膚が赤くなったり、ぽろぽろと角質が取れてきますが、これは、薬かぶれなどのアレルギー反応ではなく、むしろこうした反応が出ていれば、トレチノインの効果が出ていると考えられます。適度な範囲であればまったく心配ありません。
トレチノイン | 前田メディカルクリニック | 栃木県小山市の美容皮膚科
トレチノインは、レチノールと比較すると効果が強めなので、医療用医薬品(国内未承認)に分類され一般の化粧品には配合されていません。
一方レチノールは比較的マイルドな作用を持つため、化粧品に広く使用されており、肌への刺激も少なく安全性も高いと言えます。
トレチノインを塗るとお肌が若返る?! | まゆりなclinic名古屋栄
実際に0.25%、0.5%、および1.0%のレチノールと、その1/10濃度のトレチノインを比較したランダム化二重盲検試驗では、シワ、肌の色調、色素沈着、触覚の滑らかさ等において、有効性に有意差はなかったことが報告されています4。
ビタミンAのお薬としては、トレチノイン(レチノイン酸、レチン、ビタミンA酸)とアダパレン(ディフェリン)があります。化粧品ではレチノール。
皮膚科で色素沈着やシワに処方されるトレチノイン濃度は0.025%~0.2%です。この研究を元にすれば、レチノール濃度ではその10倍の0.25%~2%が同等の目安になりますが、デイリースキンケアで使用する場合、当院では0.04%~0.1%の低濃度レチノールから開始して、0.5%程度までを推奨しています。
トレチノイン酸はビタミンA誘導体で、生理活性はビタミンAの約50-100倍です ..
個人差はありますが、A反応は数週間続きます。また、肌質や成分の濃度などによっては1~2ヶ月ほど続く場合もありますが、徐々に症状は落ち着いていきます。肌を慣れさせるためには、症状が出た後も使い続ける必要があります。ただし、症状が長く続く場合や、改善する兆しが見えない場合、また、赤みや痛みが強く、生活に支障をきたすような場合には皮膚科に相談するようにしましょう。中には、A反応ではなく、別の原因によって症状が現れていることがあるためです。原因を特定し、正しく対処するためにも皮膚科を受診することを強くおすすめします。
レチノールピールは内部で反応させる画期的なピーリング剤です。 これまでのトレチノイン酸が合わなかった方もご相談ください。 おすすめ治療間隔
レチノイドの副作用は、「レチノイド反応」として有名ですが、 塗った部位のお肌に熱感、赤み、落屑(らくせつ=皮膚が剥がれること)が起こります。
トレチノインとレチノールの違い!処方箋が必要な製品が存在する理由
お伝えしたように、レチノールはビタミンAのひとつです。そのため、まずはビタミンAについて押さえておきましょう。
ビタミンAは油に溶けやすい性質を持つビタミンで、皮膚や粘膜を健康に保つ、抵抗力を高める、酸化を抑えるといった働きがあります。食事などによって摂取されたビタミンAは、体内で働けるように「活性型」と呼ばれる形に変わります。活性型には「レチノール」、「レチナール」、「トレチノイン(レチノイン酸)」の3種類があり、形を変えながら様々な働きをしています。具体的には、レチノールは代謝によってレチナールに変わり、最終的にトレチノインとなります。レチナールはレチノールに戻ることもありますが、トレチノインに変わると元に戻ることはありません。少し複雑な話になりますが、このように体内で様々な形に変わりながら、ビタミンAは色々な働きをしています。
そんなビタミンAですが、体内では合成されないため、意識して食事などから摂る必要があります。豚レバーやバター、卵黄、うなぎなどの動物性食品に多く含まれますが、緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンもビタミンAの前駆体として体内に貯蔵されるため、ニンジンやモロヘイヤ、ほうれん草なども意識して食べるようにするとよいでしょう。
レチノイド・レチノール (Retinoid Retinol) |クリニーク成分
赤みなどの症状が続く場合は、一時的に使用を控えるか病院を受診しましょう。
トレチノインやレチノールによって肌は刺激を感じやすい状態となるため、放置すると症状が悪化する恐れも。
A反応が続く場合は、専門の医師へ相談することが大切です。
また他のレチノール商品への変更で改善する可能性もあるので、医師と相談しながら肌悩みや肌質に応じたスキンケアを取り入れましょう。