クループ症候群におけるDexamethasone単回静注後のrebound発熱
クループの子供では,ブデソニド噴霧による治療は症状を減少させるが,ブデソニドが,クループに対する従来の治療であるデキサメタゾンと比較してどの程度であるかは明確でなく,いずれが入院率を低下させるかは明確でない.
Westleyクループスコア | 計算 | クループ症候群の重症度判定
われわれは,中等度に重症のクループの子供 144 人による二重盲検無作為臨床試験を実施した.子供をラセピネフリンと,ブデソニド 4 mg の単回噴霧(48人),デキサメタゾン 0.6 mg/kg 体重(47 人)を単回筋肉内投与,またはプラセボ(49 人)単回投与で治療した.治療前および治療後は 1 時間おきに 5 時間,子供を診察した.治療割付けを知らない医師が,子供にさらなる治療および入院が必要か否かを決定した.
中等症~重症のクループに対するデキサメタゾン療法の有益性は,十分に立証されている.しかし,クループを呈する小児のほとんどは軽症であり,このような小児でデキサメタゾン療法を行った場合に,より重症のクループを呈する小児と同程度の利益が得られるのかどうかは明らかではない.
別の研究では、中等度のクループの子どもたちに、デキサメタゾン(コルチコ ..
ベースラインでは,確認されたウイルスの型,クループのタイプ,および疾患の臨床重症度などの各群の特徴は同様であった.全体的な入院率はプラセボ群では 71%(子供 49 人中 35 人),ブデソニド群では 38%(48 人中 18 人),およびデキサメタゾン群では 23%であった(47 人中 11 人)(ブデソニドとプラセボの比較に関して未補正で =0.001,デキサメタゾンとプラセボとの比較に関して <0.001,そしてブデソニドとデキサメタゾンの比較に関して =0.18).ブデソニドまたはデキサメタゾンで治療した子供は,プラセボを投与した子供よりクループのスコアに大きい改善を示した(それぞれ,=0.03 および <0.001),デキサメタゾンで治療した子供はブデソニドで治療した子供より大きい改善を示した(=0.003).
クループ症候群は、生後6ヵ月~3歳の乳幼児に多い疾患で、晩秋から冬季に好発します。のどの奥(喉頭)がウイルス感染によって腫れることで気道が閉塞するかぜです。
クループ症候群について | キャップスクリニック(医療法人社団ナイズ)
4 施設の小児救急外来で二重盲検試験を実施し,軽症のクループの小児 720 例を,デキサメタゾン(0.6 mg/kg 体重)またはプラセボの単回経口投与に無作為に割付けた.小児らは,Westley らのクループ評価法でスコア 2 以下と定義される,軽症のクループであった.主要転帰は,治療後 7 日以内にクループで医療機関を再受診することとした.副次的転帰は,治療後 1,2,3 日目のクループ症状の持続とした.その他の転帰は,経済的負担,クループで小児の睡眠が妨げられた時間,小児の疾患に対する保護者側のストレスとした.
中等度に重症のクループの子供では,デキサメタゾン筋肉内投与またはブデソニド噴霧による治療ではプラセボの投与より速やかな臨床改善が得られ,デキサメタゾンにより最大の改善が得られた.いずれかのグルココルチコイド治療により,入院はより少なくなった.
クループ症候群は仮性クループ,喉頭気管炎とほぼ同義である. ○クループ ..
ベースライン時の臨床的特性は,両群で同様であった.再受診率はデキサメタゾン群で有意に低かった(7.3% 対 15.3%,P<0.001).デキサメタゾン群では,クループ症状がより早期に軽快し(P=0.003),睡眠が妨げられた時間が短く(P<0.001),保護者側のストレスが軽減していた(P<0.001).
軽症のクループを呈する小児にとって,デキサメタゾンは有効な治療法であり,小さいながらも重要な,一貫性のある臨床的・経済的利益をもたらす.この治療法の長期的な効果は不明であるが,今回のデータからは,クループを患う小児には,全例にではないにしてもその大部分に対し,デキサメタゾンの使用が支持される.
【クループなりやすい子】に関する医師への相談をご紹介。【 ..
クループ症候群は上記の3大症状で診断するため特別な検査はありません。
デカドロンエリキシル、リンデロンシロップでは 1.5mg/kg
ほとんどの研究(98%)は、その方法、報告の問題、あるいはその両方に関連する問題を抱えていた。プラセボと比較したグルココルチコイドについては、研究のばらつき、研究結果の不正確さや矛盾、バイアスのリスクから、2、6、12、24時間後のクループスコアの変化、再診または(再)入院のエビデンスの確実性を低下させた。再診、再入院、またはその両方について、報告の偏りが結果に影響を与えたというエビデンスはほとんどない。このレビューの他の比較でも、バイアスのリスク、試験結果の矛盾や不正確さに関する懸念など、エビデンスの確実性を脅かす同様の問題が存在した。
・ボスミン注 0.2mL を生食 2mL に希釈して吸入 30 分ごとに反復
新型コロナウイルス感染症オミクロン株流行以降はクループ症候群を合併する子どもが増加し、一部では気管内挿管・人口呼吸を必要とする重症例も報告されています。夜中突然にわが子がノドの痛そうな激しい咳が出だして止まらなくなり、あわてて夜間救急診療所を受診することの多いクループ症候群。わけがわからず言われるがままに吸入を受け、出されたお薬を飲ませている親御さんが多いのではないでしょうか。どのような治療法があり、どのような効果があるのか、皆さんはご存じですか?
・クループ、喘息ともに使いやすい。ほとんどの小児で飲める。(50歳代開業医 ..
*1 アメリカでは50mg/kg(最大1g)の1日1 回投与・10日間も推奨されている。
*2 我が国ではマクロライド耐性菌が多いため注意する。
*3 我が国ではカプセル製剤のみである(75mgまたは150mg)。クリンダマイシン耐性菌に注意する。
【クループ性気管支炎とは】 クループは声を出す声門周囲の感染症です。 パラインフルエンザウイルス、アデノウイル.
経口第三世代セファロスポリン系の5日間短期療法の効果を示す報告もあるが、ピボキシル基を有するため重篤な低カルニチン血症と低血糖を起こす副作用が知られている。また、抗菌スペクトルが広いこと、リュウマチ熱予防のエビデンスがないことを考慮する必要がある。
・クループ、喘息ともに使いやすい。ほとんどの小児で飲める。(50歳代開業医、小児科)
推奨: 小児(生後6ヶ月から5歳)の中等症・重症の喉頭気管支炎(仮性クループ)に対して、臨床症状の改善を考慮した場合、アドレナリン吸入を行うことを推奨する。
かぜを知ろうその7 クループの咳 | くぼこどもクリニック ブログ
喉頭部の病変で犬吠様咳嗽、 嗄声、 吸気性喘鳴、 呼吸困難などの症状を呈す症候群。 狭義のクループ症候群である「ウイルス性」と、 まれに急性喉頭蓋炎からなる「細菌性」に大別される。 最も頻度の高いウイルス性は、 パラインフルエンザウイルス感染を契機に、 生後6か月~3歳程度の乳幼児に多く発症する²⁾。
[PDF] 小児 COVID-19 軽症から中等症の治療フローチャート
推奨: 小児(生後6ヶ月から5歳)の中等症・重症の喉頭気管支炎(仮性クループ)に対して、臨床症状の改善、入院率の低下を考慮した場合、デキサメタゾン(0.15mg/kg)を経口で単回投与することを推奨する。
クループに対するデカドロン、0.6mg/kg?0.15mg/kg?
グルココルチコイドは、プラセボ(ダミー治療)と比較して、2時間後のクループの症状を軽減し、入院期間を短縮し、再診率や(再)入院率を低下させるというエビデンスに変わりはない。デキサメタゾンの0.15mg/kgの少量投与は、標準用量である0.60mg/kgと同等の効果が期待できる。クループに対する低用量デキサメタゾン0.15mg/kgの有効性に関するエビデンスを強化するために、さらなる研究が必要である。小児のクループの治療にはグルココルチコイドが有効であると結論づけた。
クループ ・喉頭ジフテリア ・上記の分類のうち, クループの多くは喉頭気管炎か痙性クループ ..
解説: デキサメタゾンは投与してから30分から2時間で効果を発揮し、その効果は24から48時間持続する。軽症のクループではデキサメタゾン0.15mg/kgと0.6mg/kgでは効果の差を認めないが、中等症以上では効果に差があるとの報告がある。
我が国ではデキサメタゾンエリキシル(0.1mg/ml)が使用されることが多いが、10kgの小児では1回15mlとなり、製剤中には5%のエタノールが含まれているので15mlのビールを飲ませるのと同等のアルコール量になるので注意が必要である。
[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け
リンデロンシロップ〔1.5mL/kg 例) 体重10kgの子で1回15mL〕単回経口投与が行われます。効果発現は投与後4~6時間とされており即効性はありません。症状再燃に伴う再受診率、アドレナリン吸入回数、病院内滞在時間、入院率に有意な改善が示されています。すなわち、病気の期間を短くし、重症化を抑制できる薬といえます。欧米ではすべてのクループ症候群の児に推奨される治療とされています。単回投与のため副作用はほとんどありません。反復投与が必要な場合は入院治療が必要となります。
過去における新興コロナウイルス感染症(SARS-CoV, MERS-CoV)に対するコルチコステロイ
但し服用量が結構多いためなかなか飲めない、途中で吐いてしまう子もいます。根気よく時間をかけて少しずつ飲むか、①デカドロン錠(1錠0.5mg)3錠を粉砕して単シロップ5mLに混ぜたもの、またはプレドニゾロン散/錠1~2mg/kgに替えてもらうとよいでしょう。
クループ症候群の重症度判定
小児のクループ症候群に対する非薬物治療法として、ミスト療法が長年使用されていましたが、実はその有効性は示されておらず現在は推奨されていませんでした。同様に、寒冷気への曝露については経験的に有益である可能性が言われていましたが、これを支持するエビデンスは乏しかったです。
クループ症候群の重症度判定
解説: 小児の急性細気管支炎の二次感染や重症化、急性期を過ぎた後の咳嗽や喘鳴を予防するために、抗菌薬、特にマクロライド系薬が投与されることがある。マクロライド系薬の効果は、ウイルスに対する直接的な効果ではなく、気道細菌叢に対する影響や鼻汁中のinterleukin-8(IL-8)減少効果等が関与しているとされるが、いずれの目的に対しても効果があるという証拠はない。