高齢者では若い頃にくらべて早寝早起きになります。 これは体内時計の加齢変化によるもので、 ..
1つ目は、光を浴びると、メラトニンの分泌が抑制されます。光の刺激が目に入ると、視床下部にある視交叉上核という部分に伝わります。そこから、松果体へ情報を伝えます。この松果体がメラトニンの分泌を抑制します。
加齢によって睡眠に2つの変化があらわれます(資料3)。 第1の変化は ..
1つ目は、光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制されます。光の刺激が目に入ると、視床下部にある視交叉上核という部分に伝わります。そこから、松果体へ情報を伝えます。この松果体がメラトニンの分泌を抑制します。
メラトニンは一生の間でも分泌量が変化します。メラトニンの分泌のピークは、なんと10歳ごろなのです。思春期がはじまるあたりから急激に減り始めて、40~50歳のころには睡眠障害が起きてもおかしくないレベルまで落ちている方もいます。50~60歳台になると、ピーク時の1/10以下になってしまいます。
老化を防ぐ効果 メラトニンには強力な抗酸化作用があり、加齢を遅らせることができるとされ、アンチエイジングの代表的なアミノ酸とされています。
メラトニンは視床下部に働きかけることによって自律神経を調節しています。睡眠と覚醒・食欲・体温・心肺機能・性欲などをコントロールしています。また体内の代謝や免疫なども調整しています。メラトニンは睡眠だけでなく、様々な身体の機能に影響を与えているのです。
季節的な要因も睡眠に影響します。老人になると体温調節のはたらきが低下します。特に夏の暑く湿気が高い環境では、眠りの質が低下します。
高齢者には早寝早起きの人が多いのですが、これは実は加齢によって睡眠の質や形が変化することで起こります。 ..
このメラトニンは一生の間で分泌量が変化します。10歳までをピークに加齢によって分泌量がどんどん下がっていきます。50~60歳台になると、ピーク1/10以下になってしまいます。このため、睡眠の質が落ちてしまい、朝早くに目が覚めるようになります。
実はメラトニンは、セロトニンを材料にして作られます。脳の松果体という部分にある酵素によって、セロトニンがメラトニンに変換されます。このような関係にあるので、セロトニンとメラトニンは何らかの関連があるのではと考えられてきました。
加齢に伴う睡眠障害を引き起こす生理的現象として、生体リズムの変化があります。 ..
食品に含まれている必須アミノ酸の一つ、トリプトファンから、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が、脳内で生成されます。そして、セロトニンからメラトニンが作られます。
食事の見直しも行いましょう。普段から、寝つきを良くしたり、睡眠の質を上げたり、眠りに対する良い影響を与える食品を選ぶことが大切です。
加齢に伴いホルモンが低下してきて老化してくる、ではなくホルモン低下により体に変化を起こしその結果、老化 ..
メラトニンは体内時計のリズムを整え、様々な身体の機能に関係していと考えられています。精神疾患の予防、生活習慣の予防、発がん予防、認知機能の維持、アンチエイジングなど、様々な疾患の予防や治療に効果があるのではと考えられてきました。
その結果、白内障手術を受けた患者の早朝尿メラトニン濃度変化量は、手術を ..
睡眠に対する影響については、外因性のメラトニンは、ラメルテオンと比較すると入眠の効果が弱く、睡眠時間の変化はないようです。
立教大学. 「老齢マウスを使って加齢にともなう記憶力低下の原因を解明」-メラトニンの脳内代謝産物AMKに記憶力低下の改善薬として期待-.
以上のような睡眠の変化は加齢に伴うものですが、若い頃と同じと思って間違った対応法をとると、不眠症状が強くなります。
現在成人の20人に1人、60歳以上で6.7人に1人は医療機関の睡眠薬を服用している状況とのことです。
次回は運動と睡眠の関係についてお伝えします。
若々しさを保つ秘訣!老化とホルモンの関係性とは | HELiCO(ヘリコ)
④加齢によってからだのリズムが変わり、睡眠のタイミングが変化します。
メラトニンというホルモンは夜になると脳の中で分泌されますが、これは体にもう眠る時間だと認識させます。
年をとるとメラトニンの分泌が始まる時間が早まり、眠気を感じて寝る時間が早まってきます。
夕食後にテレビ見ながら眠ったりすると眠るための力は弱くなり、布団に入っても寝付けずにすぐに目が覚めてしまいます。
熟睡できないまま睡眠リズムは終了し、朝早く起きて陽の光を浴びると、さらに早寝早起きにつながります。
・メラトニンは上皮細胞の形態と接着を変化させ、臓器の大きさをコントロールしている。
若い頃と比較して睡眠時間が短くなっている現状があることから、加齢による必要な睡眠時間の変化についても受容するようにしていきます。
眠れなくなる一番の理由は、脳で分泌される睡眠物質メラトニンが加齢によって減るためです。 ..
②睡眠の量は年齢とともに徐々に減少していきます。
若い学生では8-10時間の睡眠が必要ですし、かつ寝ることができます。
30代では7-9時間、70代を過ぎると6時間程度という人が増えます。
[PDF] 生殖とメラトニン ―卵巣加齢と生殖補助医療(ART)への応用―
認知機能の維持にも効果があると考えられています。軽度認知機能低下(MCI)の方では、3~9mgのメラトニンによって認知機能や周辺症状の改善が期待できるという報告もあります。
認知症予防やエイジング対策に期待?『メラトニン』の分泌を促そう
①睡眠の質の変化を自覚することは難しいようです。
ぐっすり眠っている熟睡状態(深いノンレム睡眠)は10代に比べ、40代後半では6割程度、70代では8割も減少します。
年を重ねると浅いノンレム睡眠の占める割合が高くなります。
しかしそこそこの睡眠状態(ノンレム睡眠2)は大幅に減らないので、それがとれていれば問題ありません。
それに伴って睡眠にも「よく眠れない」「途中で目が覚める」等の症状が現れやす
今回は「加齢による睡眠の変化」についてです。
年をとると睡眠に関する変化や問題を実感することが多くなります。
例えば「若い頃よりぐっすり眠れない」「熟睡感がない」などです。
この背景には
①睡眠の質の変化
②睡眠の量の減少
③睡眠の効率低下
④睡眠のタイミングが妨害される
などがあります。
メラトニンは加齢とともに分泌量が低下します。早朝覚醒や中途覚醒、睡眠時間の ..
眠れなくなる一番の理由は、脳で分泌される睡眠物質メラトニンが加齢によって減るためです。メラトニンは夜に多く分泌されて眠りを誘いますが、年とともに分泌量が低下して、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。
二つ目の理由として、睡眠サイクルの変化が挙げられます。睡眠には、脳も体も休んでいるノンレム睡眠と、脳は起きているけど体は休んでいるレム睡眠とがあります。年を取るとノンレム睡眠の時間が短くなり、レム睡眠の時間が相対的に長くなるため、脳が起きているレム睡眠中はちょっとした物音などで目覚めやすく、熟睡できなくなるのです。
また睡眠は、日中の活動量や生活習慣にも影響されます。年を取って活動量が低くなると、体が疲労せず、深い眠りに入りにくくなり、必要とする睡眠量も少なくなります。それなのに「8時間は眠らなければ…」と、眠くないのに早くから寝床に入り、かえって不眠になるケースも多いようです。
快適に眠るためには、まず朝起きて太陽の光を浴びましょう。それによって体内時計がリセットされ、夜になるとメラトニンの分泌が促されて眠りやすくなります。さらに、日中は適度な運動などで体を疲れさせれば、ストレスの発散にもなり、深い睡眠が得やすくなります。
眠れないからといって安易に睡眠薬に頼るのは、避けたほうがよいと思います。それよりも、年を取ったらそんなに長く眠る必要はないと諦観して、自然に眠くなるまで好きなことをして過ごすのも一つの方法です。
睡眠には、体内時計・自律神経・睡眠ホルモンのメラトニンなどが関係しています! ..
では、高齢者が健康な睡眠を守り“快眠ライフ”を送るためには、どのような工夫が必要なのか。井上先生にいくつかポイントを挙げていただきました(表)。
① 8時間睡眠にはこだわらない
1日8時間の睡眠が必要と考えている高齢者が多いようですが、実際に日本人の睡眠時間は平均約7時間、高齢者では6時間程度です。適切な睡眠時間には個人差があり、季節によっても変動します。したがって、何時間という数字にこだわらないことが大切です。
② 眠くなってから床に就く
眠くないのに無理に眠ろうとする、それがストレスになり、かえって眠れなくなります。眠くなるのを待って、寝床に入るようにします。
③ 起きる時間を一定にする
寝不足気味のことがあっても、起きるのは毎朝、同じ時間にします。三度の食事も決めた時間にとるようにして、規則正しい生活習慣を身につけましょう。
④ 昼間はしっかり活動性を上げる
朝は日光を取り入れ体内時計を調節します。そして、昼間の活動性を高め、散歩や運動などで太陽の光を十分浴びるようにします。 井上先生は「高齢者の中でも、アクティブな生活を送っている人は、概して睡眠障害になりにくいことが分かっています。家に閉じ込もらず、できるだけ外に出て、活発に活動することが、健康な睡眠を守る知恵」と話しています。
例えば、体温が下がるとメラトニンが多く分泌され、眠気を感じますが、逆に体温が上がるとメラトニンレベルが下がり、覚醒します。 ..
『メラトニン』は、私たちの体内で合成されるホルモンの一つで、一般に「体内時計」と呼ばれている〝体のリズム〟を整える働きをしています。人だけでなく、すべての脊椎動物の体内で分泌されている物質で、特に、睡眠と覚醒に影響を与えていることで知られています。
メラトニンの血中濃度は夜間になると上昇し、これが、人が「休息をとる」「睡眠をとる」というシグナルになります。ちなみに、夜行性の動物にとっては「活動を始める」というシグナルとして伝わっているそうです。
さらに、近年の研究でメラトニンには『抗酸化作用』があることもわかってきました。人の体内で起こる酸化は、「活性酸素」の悪影響によって体が錆びているような状態になり、がんや生活習慣病などの原因となってしまう状態です。抗酸化作用は、この活性酸素を抑えてがんの予防や生活習慣病の改善を促す働きで、美容に着目したエイジング対策としても期待できるものです。
睡眠を誘うのは「メラトニン」というホルモンで、睡眠ホルモンと呼ばれています。
このように、高齢者では睡眠の質の変化、体内時計のずれなど、不眠や早朝覚醒を起こしやすい下地があります。しかし、それだけで睡眠障害が起こるわけではありません。「それに加えて睡眠障害のリスクを高めるのは日頃の生活習慣です」(井上先生)。
例えば早朝の散歩。高齢者は、健康に良いからとよく早朝に散歩をします。しかし、実は朝早くから光を大量に浴びることで、体内時計はどんどん前倒しにリセットされていきます。その結果、夜は早くから眠くなり、朝はますます早く目覚めるという悪循環に陥ることもあるのです。井上先生は「生活パターンが乱れ、夜型に傾いているような若い人なら、朝活はお勧めです。しかし、高齢者では、早朝覚醒を防ぐため、極端な早朝活動は控えるのが賢明です」と注意を促します。
また、何もすることがないからと、眠くないのに早く床に入るのも考えもの。「眠らなければ」という意識が強く働き、かえって目がさえて眠れなくなるというパターンに陥りがちです。
高齢者では、こうした生活習慣に加えて、服用している薬の副作用が、睡眠障害を引き起こすこともあります。代表的なものとして、自律神経・中枢神経系に作用する薬やステロイド薬、降圧薬(β遮断薬、Ca拮抗薬)などが挙げられます。さらに、うつ病、自律神経失調症、不安障害、むずむず足症候群、睡眠時無呼吸症候群などの病気が原因で不眠になるケースも少なくないといいます。井上先生は「睡眠障害には薬や病気が関与していることが多いので、眠りに不安のある方は、かかりつけの医師や薬剤師に相談してみることも大事」とアドバイスします。
高齢者の睡眠トラブルを解決しよう!快適な睡眠をとるための対処法
高齢者で睡眠障害が起こりやすい要因として、体内時計の微妙なズレも指摘されています。
人間には、ほぼ1日周期でリズムを刻む体内時計が備わっており、意識しなくても、昼間は心と身体が活動状態に、夜になると休息に切り替わります。私たちが夜、自然に眠りへと導かれるのは、この体内時計の働きによるものです。
体内時計は約25時間周期と考えられています。人間は地球の自転に合わせて24時間周期で社会生活を送っています。よって、毎日1時間ほど体内時計はずれますが、朝起きて、日光を浴びたり、運動することでうまく調整されています。この1日周期のリズムを概日(がいじつ)リズムと呼びます。自然のリズムですが、井上先生によると、高齢者の場合、体内時計が前倒しにずれたり、リズムの振幅が小さくなって、これらによる睡眠障害を起こしやすい傾向があるといいます(図2)。
「若い人でも、深夜の残業、夜更かし、運動不足など生活習慣の乱れが続くと、体内時計に狂いが生じます。高齢者の場合、加齢による生理的な変化と生活習慣の影響が重なって、体内時計が少し前に進みがちです。早朝に目が覚めたり、夜、早く眠くなったりするのはこのためで、それによって不眠などの障害が起こりやすくなります」(井上先生)。
ではなぜ、体内時計に微妙な狂いが生じるのでしょうか。そのカギを握るのが、脳の松果体(しょうかたい)と呼ばれる部分から分泌される「メラトニン」というホルモンです。 メラトニンは体内時計に作用して、自然な眠りを誘う働きがあります。私たちが夜、眠くなるのは、このメラトニンが活発に分泌されるためです。ところが最近の海外の研究で、高齢者ではメラトニンの分泌量が減少することが明らかにされています。井上先生は「メラトニンの減少が睡眠・覚醒のリズムを乱して、それが、眠りの浅さ、早朝覚醒など高齢者の睡眠障害に関係すると考えられます」と説明しています。