【GW特別展示】おもちゃみたいなタイコブラ:沖縄毒蛇本舗 ハブ博物公園 HABU
沖縄島の有害な外来ヘビの説明.2010年時点での情報をもとに概略を記しました.「飼育下」は沖縄島における資料.
撮影:青木政臣;鹿児島県 奄美大島, 撮影:青木政臣;沖縄県 沖縄島
Suphanensis が提唱されていたが、Wüster(1995)は色彩変異の一つであり、遺伝的にも全く差異がないとして現在は亜種は認められていない。まぁサキシマハブのノーマルとハイポみたいなものか。
また、アンダマン諸島の個体群も とする向きがあったが、同じくWüsterらの研究によって、大陸のNajaとは異なる進化史を歩み、形態的遺伝的にも異なっていたためアンダマンコブラ として独立種扱いである。写真などはほとんどないが、web上でも見られる幼蛇の写真を見ると、深い藍色のボディーに白色のメリハリのはっきりした細かいバンドが入り顔つきの愛らしさもあいまって非常に美しい蛇であった。
Monocled の名の通り、背面にはこの様にはっきりした斑紋がはいる。フードを広げていなければこの模様の有無はほとんど確認できないが、一度広げるとこの通り。ただし、この斑紋にも変異が多く、眼鏡状の模様が乱れたものも存在する。上記したように本種の分布は比較的広く「タイコブラ」と称していながら、タイ以外にも多く生息することから、和名はこうした形態的特徴を持って名付けた方がいいかもしれない。
色彩変異も非常に多いようで、それ故亜種が立ったりしている。多く見られる体色は暗いオリーブグリーンや藍色であるが、黄色い色彩や写真のように斑に模様が入るものもある。また、アルビノなどの色彩変異も多いようで、アメリカなどではリューシスティックなどもペット用に固定され、毒蛇としてはポピュラーな存在らしい。非常に強毒性のヘビでペットとして飼うなど到底薦められないが、洋書や沖縄のハブ研などの飼育報告を読むとそれほど飼育は困難ではないようだ。
最も最近は件の毒蛇事件のおかげで、安易な毒蛇飼育はほぼなくなるだろうし、そもそもコブラなど個人で扱うべきではないだろう。
コブラの毒は一般に神経毒という認識があり、神経伝達を阻害する作用のみが働くというイメージであろうが、実際は出血毒成分も多分に含んであり、咬まれると患部は腐ったり、皮がベロッと剥けたりする。例のマンバに咬まれた人物の指も大半が壊死してしまったようだ。かなりの苦痛を伴うと想像されるので、クレオパトラよろしく自殺に使うのもお勧めできない。
今回は沖縄県のおきなわワールド内のハブ博物公園の協力のもと撮影させてもらったが、こうした毒蛇はやはり専門のプロがいる施設で見るものである。筆者自身フードコブラなど扱ったことなかったので、まるでイメージが出来なかったがスタッフの巧みなコブラ捌きで「あぁコブラってこう動くんだ」と実感できた。たぶん種によってまた動きは変わってくるから、できればこうした施設で様々なコブラを見てみたいものである。
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タイコブラは1980年ごろに沖縄県南城市で発見されて以降、年に数匹発見されていましたが、2010年以降はあまり見つかっていません。
Cuora flavomarginata evelynae, 定着, 沖縄島へ, [1],[2],[45]
マングースは1910年にネズミやハブを駆除する目的でインドから連れて来られました。とても繁殖力の強い動物で、餌が豊富にある沖縄では爆発的にその数を増やしました。現在では、沖縄島全域に分布を広げています。
しかし、昼間に活動するマングースが夜行性のハブを食べることはほとんどなく、ハブ退治の役割を果たすことはありませんでした。マングースは地面を這って生活するトカゲの仲間、ネズミの仲間、昆虫類を食べて、その数を増やしてきたのです。とくに在来種であるオキナワトカゲなどは格好の餌食となっていたようで、マングースが多い地域ではオキナワトカゲがほとんどいないという現象が各地で見られているようです。また、やんばるでのヤンバルクイナの減少がマングースの捕食が原因であると考えられています。
・我が国では沖縄本島の北部に持ち込まれている。定着してハブとの交雑が懸念さ.
沖縄島に広く分布していた在来種のメダカは、外来種である北米原産のカダヤシおよび南米原産のグッピーの侵入により、食物や生息場所を巡る競争に敗れ、近年その分布域が急激に減少しました。
リュウキュウヤマガメは沖縄島・渡嘉敷島・久米島のみに分布する沖縄県固有の在来動物です。この沖縄島の生息域に外来種のセマルハコガメが定着し、最近リュウキュウヤマガメと交雑したと思われる雑種の個体が発見されました。これは、純粋な在来種の遺伝子が大きく乱されることであり、最悪の場合には、在来種の消失という結果になる危険性があります。
ハブ、ウミヘビ、タイコブラ (おきなわワールド・ハブ博物公園)
アフリカマイマイ(東アフリカ原産)は沖縄に持ち込まれ、繁殖力が非常に強いために急激に分布域を広げていきました。農作物に深刻なダメージを与えるため、特殊病害虫指定されています。 タイワンカブトムシ(原産地がインド周辺)は、沖縄島へ移入されたヤシ類について侵入したと考えられており、ヤシの木を枯らしたり、サトウキビの茎に入るなどの被害を及ぼしています。
タイワンハブは、原産地が台湾・中国大陸東南部・インド北部ですが、1993年に沖縄島北部で見つかっており、その後も繁殖していると考えられています。本種は、沖縄在来のハブに比べて動きが素早く、毒の強さもハブの1.2倍とされています。また、タイコブラも原産地は中国南部~インドシナですが、沖縄島北部で見つかっています。タイコブラは強力な神経毒を持ち、行動も敏捷です。これら外来種の毒蛇による人への被害が懸念されています。