夕食が遅いと糖尿病リスクが高くなる⁉体内時計の乱れと血糖値の関係
メラトニン受容体をコードするヒト遺伝子において、2型糖尿病のリスクを高める複数の多型が同定された。この成果を報告する3つの論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。これは、体内時計を制御するメラトニンと2型糖尿病のつながりを示す、初めてヒトで得られた遺伝学的証拠である。
睡眠の質が低い患者グループでは、朝の血糖値が23%、空腹時血糖値が48%高いとの報告もみられる。 ..
メラトニンは、生物の約24時間周期の概日リズムを制御することが知られている。そしてインスリン濃度は、この周期で変動し、夜間に最低値に達する。概日リズムの乱れと糖尿病を結びつける証拠は、いくつかの研究で示されていたが、今回の3つの研究は、遺伝的な結びつきがあることを明らかにしている。
2型糖尿病の危険因子である血糖値の高低と関連する多型の同定を試みるため、過去のいくつかの全ゲノム関連解析によるデータがプールされてきた。今回、米国ミシガン大学のG Abecasisらは、2つのヒトメラトニン受容体の1つをコードするMTNR1B遺伝子の多型が、血糖値と2型糖尿病のリスクをともに高めることを報告している。
糖質(炭水化物)摂取で血糖値上昇するのでインスリンが分泌(糖質量 ..
また、ロンドン大学インペリアルカレッジ(英国)のP Froguelらは、この多型の近くに位置するMTNR1B遺伝子近傍の別の多型についても同じ結果が得られたことを報告している。この遺伝解析の結果は、ルンド大学(スウェーデン)のL Groopの研究チームによって確認された。さらにGroopらは、MTNR1B遺伝子のリスク多型をもつ被験者の膵臓のインスリン産生細胞でMTNR1B遺伝子が高発現すること、そしてメラトニンの存在下では、グルコースに反応した膵臓β細胞からのインスリン放出が阻害されることを明らかにした。
これら3つの研究のすべてで、1つ以上のメラトニン受容体に遺伝性変異があると、メラトニンがインスリン放出に与える直接的影響を介して、糖尿病にかかりやすくなる可能性があるという考え方が示されている。
外因性メラトニン摂取や睡眠不足の是正により食後高血糖(血糖スパイク)が緩和 ..
今回は,勉強が身につく夜の過ごし方に関してお話しします。今回は,受験生を含む多くの学生諸君に参考にしてほしいと思います。皆さんは夜何時まで勉強していますか? 授業の予習・復習や受験対策で照明機器(学習スタンド 等)の下,教科書や参考書を一生懸命読んでいることでしょう! 更に眠気覚ましにコーヒーや緑茶を飲んで,夜食を食べたりもしているでしょう。しかし,この様な夜の過ごし方は,睡眠の質を落としてしまい,ひいては学習効率を低下させてしまいます。本稿で提案する方法をぜひ取り入れてみて下さい。きっと快適な睡眠を手に入れることが出来,勉強した内容がぐ〜んと身に付くことでしょう。
メラトニンは,習慣的就床時間の1〜2時間前から分泌され始め,深部体温が最低になる1〜2時間前にピークを迎えます。つまり深部体温が最低になる時間は朝の4時頃ですから,深夜2〜3時頃がピークになります。メラトニンは,サーカディアンリズムに従い夜に分泌され,光刺激によって分泌が抑制されるので,「ドラキュラホルモン」とも呼ばれます。メラトニンは,入眠作用や睡眠維持作用があります。また,サーカディアンリズムの強い同調因子で,夕方〜深夜のメラトニンはサーカディアンリズムの位相を前進させます。一方,コルチゾールは,睡眠初期のノンレム睡眠(大変深い睡眠)で分泌が抑制され,朝の起床前後で分泌は最大値示します。コルチゾールは,血糖値維持や肝臓における糖新生促進などの作用があります。これは日中に活発に過ごすために使われ,夜に向けて減少していきます。そして,ストレスに耐えて生活するためにも重要な役割を果たしており,「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
皆さんは血圧が高いとか、血糖値が高いとか、コレステロール値が高いとか ..
メラトニンは,松果体でビタミンB12の作用によりセロトニンから生合成されます。メラトニン分泌は,その作用により,睡眠初期のノンレム睡眠(大変深い睡眠)を実現します。睡眠初期のノンレム睡眠(大変深い睡眠)の効果をまとめると以下のようになります。
(1) 大脳皮質を充分に休めるための睡眠。
(2) 成長ホルモンによる身体の成長,修復および疲労回復を助ける睡眠。
(3) コルチゾールの分泌を抑制する睡眠。就寝中に持続的にコルチゾールが出続けると,血糖値が高くなり過ぎたりして,成人病を来す恐れがあります。さらに,コルチゾールが過剰に脳に運ばれると,記憶を定着させるために大事な海馬という器官が侵害されます。
(4) 嫌な記憶を消去する睡眠。嫌な記憶は,ストレスになり,安定した睡眠を阻害するのみならず,ストレスホルモンであるコルチゾールを大量に分泌させてしまい,海馬を侵害します。
(5) 脳細胞を修復・保護する睡眠。睡眠を誘発する物質(睡眠物質)の一つである酸化型グルタチオンは,日中に蓄積されていき,ある程度溜まると眠気を生じさせます。そして,入眠するとニューロンの過剰活動により出来た細胞毒などから脳細胞を保護します。
本日は体内時計の調節を担うホルモン「メラトニン」と血糖値との関係についてお届けします。
糖質をとりすぎると血糖値が急激に上がってしまい、本来は寝ている間に ..
睡眠不足と血糖値、意外な関係ですが、
血糖値低減効果が期待できる食品の評価試験を行う場合は、
シフトワーカーなど、睡眠時間が不規則な方を除外したり、
メラトニンを検査項目に加えることで質の高い評価が行える可能性がございます。
2018.08.01 血糖値コントロール | エリアネット スタッフブログ
メラトニン分泌の低下と2型糖尿病発症リスクの増大が独立して関連していることが明らかにされた。米国・ハーバード公衆衛生大学院のCiaran J. McMullan氏らが行った症例対照研究の結果で、夜間のメラトニン分泌低下とインスリン抵抗性の増大との関連も明らかになったという。メラトニンは体内時計のコントロール下にあり、一般的には夜間の就寝後3~5時間で分泌はピークに達し日中はほとんど産生されない。先行研究において、メラトニンの糖代謝における役割の可能性が示唆され、またゲノムワイド研究ではメラトニン受容体の機能喪失と2型糖尿病発症率との関連などが報告されていたが、メラトニン分泌と2型糖尿病との関連を前向きに検討した報告はなかった。JAMA誌2013年4月3日号掲載の報告。
本検討は、看護師健康スタディ(Nurses' Health Study)コホートを対象とし、2000年のベースライン時に糖尿病を発症しておらず、尿および血液検体を提供しており、その後2000~2012年の間に2型糖尿病を発症した女性参加者を特定して行われた。
ベースライン時と2型糖尿病発症時とのメラトニン分泌の関連について、人口統計学的特性、生活習慣、睡眠の質、炎症性と内皮機能障害のバイオマーカーで調整後に多変量条件付きロジスティック回帰分析にて評価を行った。
症例群370例を特定し、リスク適合対照群として特定した370例と比較検討した。
ベースラインでのクレアチニン値は両群で同程度であった(p=0.20)。しかし、尿中メラトニン分泌(6-sulfatoxymelatonin)/クレアチニン比の中央値は、症例群28.2ng/mg(5~95%範囲:5.5~84.2ng/mg)に対し、対照群36.3ng/mg(同:6.9~110.8ng/mg)だった(p<0.001)。
メラトニン分泌/クレアチニンの推定ログ比率三分位(低中高)に階層化し検討した結果、同値が低い被験者のほうが、2型糖尿病のリスクが増大する関連が認められた。調整後のリスクは同比率1低下につき1.48倍であった(多変量オッズ比:1.48、95%信頼区間:1.11~1.98)。
また、同比率低下三分位の高値群(≧49.1ng/mg)と比べて、低値群(≦26.1ng/mg)の2型糖尿病の発症率は2.17倍であった(多変量オッズ比:2.17、95%信頼区間:1.18~3.98)。
メラトニン分泌高値群の2型糖尿病発症率は4.27/1,000人・年に対し、同低値群は9.27/1,000人・年と推定された。
著者は、「メラトニン分泌低下と2型糖尿病発症の高リスクに独立した関連が認められた。メラトニン分泌が一般集団における糖尿病の修正可能なリスク因子であるか、今後のさらなる研究が求められる」とまとめている。
血糖値と睡眠の関係~良質な睡眠を確保する方法~ | 健美クリニック
世界的にも糖尿病人口が増えている中、アメリカとスペインの研究グループが血糖値とメラトニンの関係についての研究結果を発表しました。
朝食を抜く、夜遅くのドカ食いなど、血糖値を急激に上げる食生活も糖化を進めます。 ..
その結果、夜遅い時間帯に食事をするとインスリンの分泌が低下し、血糖値が上昇しやすくなることがわかりました。
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アメリカとスペインの研究グループは「夕食を夜遅い時間に食べると血糖値が上昇しやすい」という研究結果を発表しました。
血糖値を下げる; 睡眠の質の改善; メンタルの改善; 大腸ガンの予防 など.
寝苦しい熱帯夜で睡眠不足になり易いこの頃です。それにしても食べた後にはよく眠くなりますね 特に昼食後に眠くなる人は多いのではないでしょうか。どうしてでしょうか
生化学(デブリン生化学 7版p900)の本には次のように説明してあるそうです
(ブログ ドクター江部の糖尿病徒然日記2017/7/14)
糖質(炭水化物)摂取で血糖値上昇するのでインスリンが分泌(糖質量多ければインスリンもより多量分泌)され、インスリンの作用でアミノ酸が骨格筋へ取り込まれ蛋白質合成が促進され血中アミノ酸濃度が低下する。しかし、トリプトファン(アミノ酸の一種)だけは骨格筋へ取り込まれないので血液中のトリプトファン濃度が相対的に上昇する。その後次のような連鎖で眠気が出てくる。血液脳関門を通過するトリプトファン増加→脳内トリプトファン量増加→セロトニン増加→メラトニン増加→眠気出現
食後だから眠くなるのではなく、糖質を摂ってインスリン分泌が増えるから眠くなる理屈です。
糖質制限食だと眠気が少なくなるので、あるタクシー会社では勤務中の運転手の食事を糖質制限食にして眠気による事故を予防しているそうです。職業ドライバーに限らず一般のドライバーでも運転前の食事は糖質制限食が望まれます。また、江部ドクターによれば、血糖値の変動が少ないと心理的に安定するので、安全運転につながります。
昼食後に眠くて仕方がない人は、昼食を糖質制限食にしてみましょう。
インスリン抵抗性を改善し、血糖値やコレステロール、中性脂肪を低下させる効果があります。
次に,夜の適切な過ごし方を,次に挙げます。参考にしてください。
(1) 夜7〜8時以降は,強い光に当たらないようにしましょう。この時間帯の強い光は,サーカディアンリズムの位相を後退させてしまいます。一般的家庭の室内照明は300ルクス程度です。この程度なら大丈夫ですが,商店街の明かりやコンビニの照明はNGです。
(2) 寝る2〜3時間前までに入浴を終えましょう。メラトニンは体温を下げ,それによって入眠するのですが,寝る前2〜3時間に入浴すると,体温が上昇してしまいメラトニンの効果を相殺してしまいます。
(3) 寝る2〜3時間前に食事を終えましょう。遅い時間帯の食事もサーカディアンリズムを乱してしまいます。
(4) 寝る前の2〜3時間は,コーヒーや緑茶などの刺激物は避けましょう。出来れば,夜食も避けるべきです。
(5) 寝る2〜3時間前は,部屋を暗くして勉強しましょう。実は,学習スタンドなどの照明もメラトニン分泌を抑制してしまいます。これでは勉強が出来ない!ことになってしまいますが,実は秘策があります。室内の照明や学習スタンドの照明を,白色から電球色(赤みがかった色)にすればOKです。メラトニン分泌は青色成分の光に顕著に抑制されますが,暖色系の光では比較的抑制されません。また,私の研究室では,白色光や青色光に比べ,黄色光(電球色系)の照明下で高次認知機能作業の成績がアップする結果が出ています。更に,黄色光(電球色系)で疲労が少なく長時間成績が下がりませんでした。
そして,これまでは「蛍光灯やLED照明を昼光色系(寒色)を電球色系(暖色)に変えてもメラトニン分泌を抑制してしまうので,照明機器自体を白熱電球に変えなければならない」と考えられてきましたが,近年では「必ずしも白熱電球に変えずとも,これらの照明機器でも昼光色系を電球色系に変えるだけで睡眠の質が高まり,記憶の精度が高まるという研究結果がでています。私の研究室でも,この効果を確認しています。最近では,電球色系の蛍光管やLED管が販売されており,照明機器を本体ごと取り替えなくても,内部の蛍光管やLED管だけを変えることができます。勉強部屋や学習スタンドの照明環境を変えてみては如何でしょうか。
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それらの結果を受けて、研究グループは血糖値の変化とメラトニンの関係を調査。スペイン人845人を対象として、夕食の時間を遅くした場合と早くした場合の血糖値を調べました。
型糖尿病患者は,短時間および長時間いずれの逸脱パターンの睡眠でも糖代謝が悪化し,逆に,
その結果、夜遅い時間帯ではメラトニンが平均3.5倍増えていることがわかりました。そして夕食の時間を遅くすると、インスリンの分泌量が減って血糖値が上がりやすくなったそうです。
メラトニンの過剰症や欠乏症による影響についても解説し、メラトニン ..
つまり、夜遅い時間に食事することで血糖値が上がりやすくなり、糖尿病のリスクを高めることがわかりました。