「朝日を浴びるといい」のはなぜ?知っておきたい睡眠のメカニズム
不規則な生活を送ることで体内時計は簡単に乱れてしまいます。体内時計の乱れに最も影響を受けやすいのが睡眠です。
朝の強い光の情報によって体内時計がリセットされると、その信号により眠りを促す睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が抑制されます。メラトニンは抑制されてから14~16時間後に再び分泌され始め、メラトニンの分泌量が増えるとその作用で深部体温が低下し眠くなります。これが「朝の強い光」と「体内時計」と「睡眠」の正しい関係です。ところが、夜中に照明やパソコン・テレビの画面などの強い光を浴びてしまうと、夜にメラトニンの分泌量が減少することになり、睡眠覚醒リズムが乱れ、不眠などの睡眠障害の原因となります。
不眠は、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病などに悪影響を及ぼし、また、脳卒中や心筋梗塞など命にかかわる病気を引き起こす危険性も高まります。
体内時計の乱れは、睡眠だけではなくホルモンバランスや自律神経の働きのリズムにも影響を及ぼし、食欲や意欲の減退などの体調不良を引き起こしたり、骨粗しょう症、がん、抑うつなどの原因になったりすることがわかっています。
朝日といっても、直接日光を浴びる必要は必ずしもなく、曇りの日の照度でも ..
体内時計を、毎朝、一定の時間にリセットすることが、健康の維持には大切です。そのためには、「朝起きたら必ず朝日を浴びる」「日中はできるだけ外出して光を浴びる時間をつくる」「夜は強い光をできるだけ浴びない」など、生活に光のリズムを取り入れる工夫をしてみましょう。
また、「起きる時間を毎朝一定にする」「朝食は毎日欠かさずとる」「3食規則正しい時間にとる」などの生活リズムを整えることも体内時計の乱れを防ぐためには大切です。
<参考資料>
『快眠マネジメント』(監修/グッドスリープ・クリニック院長 医学博士 斎藤恒博、管理栄養士 横浜創英短期大学教授 則岡孝子、制作/社会保険研究所) ほか
Mishima ら32)は、日中の受光量が少なくメラトニン分泌
近年、体内時計は皮膚、肝臓、心臓、血管などあらゆる部位にそれぞれ備わっており、その体中に備わっている体内時計に指令を出しているメインの体内時計が、視床下部の視交叉上核(しこうさじょうかく)という部分にあることがわかってきました。視交叉上核にある体内時計は他の体内時計をコントロールする働きを持っていることからマスタークロック(主時計)と呼ばれています。
実は、生体リズムのそれぞれの周期は機械の時計のように正確ではありません。たとえば、概日リズムの周期はちょうど24時間ではなく24時間数分~数十分であり、個人差があります。これが、概日リズム(おおよそ1日のリズム)と名づけられている理由なのですが、この数分~数十分の周期のずれを修正しないままでいると、24時間かけて自転する地球の周期(生活サイクル)とどんどんずれていくことになります。
このずれを生活サイクルの周期と合わせるように修正するカギになるのが朝の太陽の光です。朝日を浴びることで眼から入った太陽の光の情報を、網膜を通して視交叉上核が受け取ると、視交叉上核にある体内時計がリセットされ、24時間という一定のリズムに調整されるのです。リセットされた情報は、すぐさま全身の体内時計に伝達されます。
1957年横浜生まれ。北海道大学医学部卒業。杏林大学救急医学教室講師、ハーバード大学外科代謝栄研究室 研究員、救急振興財団東京研修所主任教授を経て、2002年に日本で初めてアンチエイジング専門の「満尾クリニック」を開設。日本キレーション協会代表、米国先端医療学会(ACAM)理事。著書に『食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術』(アチーブメント出版)、『世界最新の医療データが示す 最強の食事術』(小学館)など多数。
さらに、日光浴をしないと、メラトニンとセロトニンというホルモンの分泌に問題が生じる恐れがあります。 ..
免疫力アップに欠かせないビタミンDは、食べ物やサプリメントを通して口から摂取することはもちろん、太陽光、特に紫外線を浴びることによって体内で生成させることも大切です。ところが、コロナ禍での外出自粛によって陽に当たる機会が減ってしまったことから、ビタミンD不足に陥っている人も増えているよう。そこで今回は、「感染症から生活習慣病の対策まで! 最強の予防と呼ばれるビタミンDの新たな可能性」でもインタビューさせていただいた医学博士の満尾正先生に、日光浴の重要性についてお聞きする取材を敢行。著書『医者が教える「最高の栄養」 ビタミンDが病気にならない体をつくる』(KADOKAWA)をもとに、効果的な太陽光の浴び方を教えていただきました。
「夏休みに海水浴で真っ黒に日焼けをすれば、冬になっても風邪をひかない。子どもの頃に親たちから言い聞かせられていた先人の知恵は、医学的も正しかったんですよ。昔の人は、日光浴が病気を遠ざけてくれることを経験的に知っていたのかもしれませんね」。そう語る満尾先生は、夏の日光浴が風邪の予防になる理由こそ、紫外線によって皮膚で生成されるビタミンDにあると話します。
実は、私たちの皮膚は紫外線を浴びることで免疫力の維持に欠かせないビタミンDを生成しています。紫外線は波長の長さによって、UVA(320~400nm)、UVB(280~320nm)、UVC(280nm未満)という3つの光線に分けられていますが、この内のUVBとコレステロールから作られた「プロビタミンD3」という物質が皮膚で反応し、ビタミンDの前駆体である「プレビタミンD3」を作り、ビタミンDを生成しているのです。
これから夏が到来するにあたって、日が出ている時間も長くなり、日光を浴びる時間も増えるかと思います。 ..
ヒトの体には、ふだん時間などを意識しなくても、朝に目覚め、日中は脳も体も活発に活動し、夜になると体が休息を求め眠りにつくというような、自然に備わっているリズムがあります。このようなおおよそ24時間で繰り返されるリズムを「概日リズム(日周リズムあるいはサーカディアンリズムともいう)」といいます。
ヒトの体には概日リズム(睡眠と覚醒、体温や血圧・脈拍の日内変動、ホルモンの分泌など)のほかに、90分周期のリズム(レム睡眠とノンレム睡眠など)、30日周期のリズム(月経、皮膚の新陳代謝など)、1年周期のリズムなど、一定の周期を刻むさまざまなリズム(生体リズム)があります。体内で日々繰り返し行われるさまざまな生体リズムの活動は、生命を維持していくためのたいへん重要なシステムといえます。
これらの生体リズムを調整する役割を担っているのが「体内時計」です。
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【冬に減少するセロトニン対策】昼食後の日光浴が快眠につながる!
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日照時間が短くなると、体内時計をつかさどるメラトニン分泌のタイミング ..
加えて日光浴には、もうひとつ大切な効能があると満尾先生は語ります。それは人間の生命活動をつかさどる「体内時計」を整える働きです。
「体内時計とは、生物が生まれながらに持っている、概ね24時間周期で刻まれる生理現象のことで、睡眠や覚醒のリズム、血圧、体温などと密接に関わっています。この体内時計をコントロールするのは視覚領域から生まれる刺激信号とされ、朝に日光を浴びることで約16時間後にメラトニンという睡眠ホルモンを分泌するスイッチが入るといわれています。
体内時計は厳密に24時間ぴったりで動いているわけではありませんから、そのままでは夜型にズレていってしまうのですが、日光浴にはこのズレをリセットして、規則的な生活を送れるようにする働きもあるんですね。そういった意味でも、毎日陽の光を浴びることは大切だといえるでしょう」(満尾先生)
そして、こうした体内時計の調整にもビタミンDが一役買っているとする基礎研究(※1)があると満尾先生は続けます。体内時計の仕組みは、「時計遺伝子」と呼ばれる昼夜で活性の振幅が大きく変わる遺伝子の働きによって起きていることが知られていますが、この基礎研究では脂肪由来幹細胞を使って時計遺伝子の発現を調べる実験が行われたといいます。
「実験時間は60時間で、この間に4時間ごとに遺伝子の発現の確認をしています。条件は、(1)活性幹細胞(培養液に血漿を50%添加)のみ、(2)活性幹細胞+カルシトリオール(活性型ビタミンD3)、(3)通常培養液+カルシトリオール、(4)通常培養液のみ、の4つです。その結果、(1)~(3)に時計遺伝子の発現が確認され、活性型ビタミンD3であるカルシトリオールに体内時計をつかさどる遺伝子の発現作用があることがわかりました」(満尾先生)
あくまで試験管内の実験結果ですが、ビタミンDが細胞に対して、体内時計を調整する刺激剤のような役目を果たしている可能性が示唆されたというわけです。
時間が経過するほど徐々に低下していきます。 起床から4時間を経過すると、 光を ..
では、こうした免疫機能や体内時計の調整に欠かせないビタミンDを体内で十分に維持するためには、どのような日光浴を行えばいいのでしょうか。
その参考になる有益な情報として満尾先生が教えてくれたのは、国立環境研究所地球環境センターが運営するWEBサイト「ビタミンD生成・紅斑紫外線量情報」(※2)です。ここでは国内12カ所の地域別に、ビタミンD10 μg(4000IU)を生成するために必要となる紫外線の照射時間を公開しています。
ちなみにビタミンD10μgという数値は、成人が1日に必要とするビタミンDの摂取量を15 μgとし、そのうち約5μgを食物から摂取し、残りの10μgを紫外線から体内に取り込むという想定で設定されています。
それによると、
メンタル面の安定には、朝日とリズム運動でセロトニンの分泌を促進
とのことでした。
「もちろん、紫外線に強い肌の人もいれば、弱い肌の人もいますので、これはあくまで日本人の平均的な肌タイプを基準とした目安とお考えください。また、太陽のエネルギーがもっとも高くなる夏至(6月21日)の前後2カ月は、直射日光が非常に強く、特に太陽が一番高いところにある10~14時の時間帯に直射日光を浴びるのは体によくありません。紫外線は反射光でも十分に取り入れることができるので、この時期は柔らかな日差しのもとで日光浴を行うのが安全でしょう」(満尾先生)
また、ビタミンDの生成にも個人差があるため、より効率的な日光浴を求めるなら、専門の病院でビタミンDの血中濃度を検査し、その変化を医師に調べてもらうのがおすすめとのことでした。
「ビタミンD生成・紅斑紫外線量情報」のモバイル版(※3)では、リアルタイムで特定の場所の適切な紫外線照射時間を調べることができます。気になる人はぜひチェックしてみてください。
朝早く目覚め、夜早く眠くなる「朝型化」の常識にとらわれない対策
「日の出前に出勤し、日中はオフィスにこもって出歩くことがない」「休日も明るいうちは外出することがない」といった一日中ほとんど日光にあたらない生活や、「夜遅くまで、明るい照明の下で仕事をしたり、パソコンのディスプレイやテレビ画面などを観る」といった夜の時間帯に強い光を浴びるような生活を続けると、「体内時計」が乱れやすくなります。体内時計の乱れは、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を引き起こす危険性が高まり、体にさまざまな悪影響を及ぼすことがわかっています。
体内時計の重要性を知り、上手にコントロールして、健康ではつらつとした毎日を送りましょう。
朝の過ごし方で「夜の睡眠の質」が決まる。太陽の日差しのメリット
・日光浴は1日何分すればいいの?・日光浴の正しい方法は? 上記のようなお悩みにお応えします。 本記事をご一読していただくと、以下のポイントが理解できる内容となっております。 結論から言えば、関東地方に近い場合であれば、1日に必要な太陽光を浴びる時間は、最低でも夏であれば7分間、冬であれば90分間だと考えています。 本記事では、「日光浴は1日何分すればいいのか」を中心に解説していきます。ぜひご一読ください。 「日光浴は1日何分すればいいのか」を考えるには、紫外線を浴びることで体内で生成される「ビタミンD」のことを知っておく必要があります。 まずは少し日光浴の効果に目を向けてみましょう。 日光浴をすると、私たちの身体は太陽光から2つの刺激を受け取ります。 ビタミンDが生成されるのは「2.皮膚が受け取る紫外線の刺激」ですが、まずはそれぞれ2つの刺激によってどのような健康効果が現れるのかを少しご紹介します。 午前中に日光浴をして光の刺激を受け取ると、私たちの体は体内時計をリセットします。 それにより、体重が減りやすくなるダイエット効果や認知症状の改善が期待できます。 日光浴をして紫外線の刺激を受け取ると、以下のような効果を持つ栄養素「ビタミンD」が体内で生成されます。 では、このような健康効果を得るためにはどれくらいの量のビタミンDが必要になるのでしょうか? それでは次に、「ビタミンDを8.5㎍生成するには1日に何分日光浴をすればいいのか」ということをご紹介していきます。 「ビタミンDを8.5㎍生成するには1日に何分日光浴をすればいいのか」を考えるにあたっては、2013年に行われた研究がとても参考になります。
国立環境研究所と東京家政大学の研究チームは、このほど健康な生活を送るのに必要不可欠な成人の1日のビタミンD摂取量の指標とされる、5.5 μgすべてを体内で生成するとした場合に必要な日光浴の時間を、日本の3地点である札幌、つくば、那覇について、季節や時刻を考慮した数値計算を用いて求めました。上記の目的で行われた調査ですが、5.5 μgのビタミンDを生成するのには、各地・各時刻では以下の日光照射時間が必要だと明らかになりました。 しかし、この研究は2013年に行われたもの。その時点では「日本人の食事摂取基準(2010年版)」で、1日のビタミンDの目安量は18歳以上の男女ともに5.5㎍だと推奨されていたため、この研究では5.5㎍が必要な摂取量として用いられています。 そこで今回は「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で推奨されている8.5㎍という値を用いて考えて、「(必要な日照時間)× 8.5 ÷ 5.5 」という式を当てはめてみます。 したがって、日本の関東地方に近いところであれば1日に必要な太陽光を浴びる時間は、最低でも夏であれば7分間、冬であれば90分間だと考えられます。 現代社会は高層ビルや地下鉄、夜の仕事が増え、自然と日光を浴びる機会も減少。最近の研究では日本人の多くは慢性的にビタミンDが不足していると言われています。 陽光LED照明「明王Myo-Ou」の光は太陽光を97%再現。体内時計と自律神経を整えてセロトニンとメラトニンを生成。 ただし「日光浴に効果があるなら夏でも90分日光浴をすればいい」ということではありません。 なぜなら日光を浴びすぎて、紫外線によるダメージが蓄積されると、白内障、シワやタルミなどの皮膚障害、そして皮膚がんなどが生じる原因となるからです。 ただ実は、化粧品メーカーなどの紫外線の悪影響に対する表現はかなり誇張されており、皮膚がんになるリスクは多くの人が考えているよりも低く、たとえ罹患してもすぐ治療すればほぼ100%完治すると言われています。
皮膚がんは日本人に多いがんではありません。しかし、高齢化に伴い皮膚がんは急速に増加しています。日本国内で新たに皮膚がんと診断された患者さんは年間3万人程度と10年前の2倍以上に及びます。しかし、皮膚がんで亡くなる患者さんは全体の数%であり、他のがんと比べて死亡率は低めです。したがって、これからご紹介する正しい方法で肌の痛みや水ぶくれが起きるレベルを避けて日光浴をすれば、全く問題はありません。 陽光LED照明「明王Myo-Ou」の光は太陽光を97%再現。体内時計と自律神経を整えてセロトニンとメラトニンを生成。 それでは日光浴の正しい方法を3つご紹介していきます。 午前中から正午の間に日光浴をすることで、「体内時計のリセット」という太陽光の健康効果を最大限に受け取ることができます。 また、上記の先行研究からもわかる通り、午後よりも午前中〜正午のほうがビタミンD生成に必要な日照時間が少なくすむため、効率的に日光浴をすることが可能です。 お家にベランダや庭がある方には、外で日光浴をすることをオススメします。 人目を気にせず太陽光を浴びる肌の範囲を広げれば、効率的に日光浴ができます。 「皮膚がんのリスクが思ったより低くても日焼けはしたくない!」という方もおられると思います。 そのような方には「手のひら日光浴」をオススメします。
手のひらでもビタミンDは合成されます。手のひらだけでも日に当ててください。確かに紫外線はシミの原因になりますが、それは夏の日ざしのような強いもので、冬場の日ざしではさほど問題になりません。ビタミンDが不足するのは日ざしの弱い冬場なので、冬は手だけでも日焼け止めを使わずにビタミンDをしっかり作ることをお勧めします。冬は日照時間が短くビタミンDが不足しがち。ましてや天気が悪い日が続けば日光浴はできません。 陽光LED照明「明王Myo-Ou」の光は太陽光を97%再現。体内時計と自律神経を整えてセロトニンとメラトニンを生成。 今回は、ビタミンD生成に必要な日光浴の時間、日光浴の正しい方法をご紹介しました。 まとめ 現代社会は高層ビルや地下鉄、夜の仕事が増え、自然と日光を浴びる機会も減少。最近の研究では日本人の多くは慢性的にビタミンDが不足していると言われています。 陽光LED照明「明王Myo-Ou」の光は太陽光を97%再現。体内時計と自律神経を整えてセロトニンとメラトニンを生成。 グリーンユーティリティー公式LINEを開設しました。健康や省エネに関する情報をお届けしています。また、下のボタンから登録できますのでこの機会に是非登録よろしくお願いします。
(3) おとなの睡眠について | 睡眠外来について | 大阪市住吉区長居東
結論から言えば、関東地方に近い場合であれば、1日に必要な太陽光を浴びる時間は、最低でも夏であれば7分間、冬であれば90分間だと考えています。
このはたらきが違う2つのホルモンをそれぞれ味方につけるには、朝は7時ごろまでに起こして日光 ..
本記事では、「日光浴は1日何分すればいいのか」を中心に解説していきます。ぜひご一読ください。