炎,淋疾,梅毒,猩紅熱,中耳炎,歯齦膿瘍,急性顎炎,顎骨周囲炎,智歯周囲 ..


その解釈としては、下記5パターンがあります。
(ⅰ)①が陽性で②も陽性の場合には、梅毒もしくは梅毒治療後の抗体保有者
(ⅱ)①が陽性で②が陰性の場合には、治癒もしくは梅毒感染初期
(ⅲ)①が陰性で②が陽性の場合には、梅毒感染初期もしくは偽陽性(梅毒ではないのに梅毒と判別されてしまう)
(ⅳ)①が陰性で②も陰性の場合には、非梅毒


日本性感染症学会で推奨されている梅毒治療はアモキシシリン1回500 mgを1日3回投与である. ..

大事な点は、一度梅毒にかかった方は陰性の数値まで下がることはないということです。症状を経過観察の上、治療後に一定の数値まで下げることができたら梅毒治療は十分にできたと判断でき、日常生活にも支障がありません。

今でも元祖であるペニシリン系抗菌剤を使用しています。海外では注射療法が主流ですが、日本では経口抗菌剤が主流です。よく用いられるのはアモキシシリンやアンピシリンです。ペニシリンアレルギーの方が日本人には割と多く、そういった場合にはマクロライド系抗菌剤(クラリスロマイシンなど)やテトラサイクリン系抗菌剤(ミノサイクリンなど)が使用されます。

梅毒患者は本邦で年々増加しており,定型的な経過をたどらない ..

しかし近年、このマクロライド系抗生剤の中のアジスロマイシンに耐性を持つ梅毒の報告も出てきています。薬剤師としてもこのことを把握して、これ以上耐性が増えていかないように乱用防止と適切な投与方法の把握に努める必要があります。さらに、梅毒の治療は何週間にもわたって継続しなければいけないのに、1回で終わりだと誤解している人や、症状が治まってきたと勝手な自己判断で服用を中止したりする人も少なくないので、きちんと薬剤師としても説明したいところです。

また、比較的抗菌スペクトルが広いとされているキノロン系抗菌剤は、梅毒に効かないこともいま一度確認しておきましょう。性感染症についてはなかなか勉強する機会がないですが、感染者の増加しているいま、薬剤師としてはきちんと把握し、ぜひ感染症拡大防止のプロになってください。

クラリスロマイシンとはマクロライド系という抗生物質で、クラミジア、淋病、梅毒に有効的とされています。 ..

これには2種類あって、①細菌自体を抗原とする抗体検査法、②細菌によって放出されるカルジオリピンを抗原とする抗体検査法になります。ただし、②カルジオリピンを抗原とする抗体検査法に関しては、梅毒以外でも陽性を示すことがあるので注意が必要です。通常は①と②を合わせて判断します。

感染機会があり, 典型的な所見が認められ, 梅毒抗体検査の値との組み合わせにより梅毒と診断することで, 治療を開始する。ただし, 典型的な所見を認めない場合も少なからずあることから, 所見自体を認めない無症候例であっても, 問診と梅毒抗体検査などの結果を総合的に判断して治療を開始する場合もある。臨床所見と検査結果に乖離がある場合には, 梅毒抗体検査を2~4週間後に再検することも1つの選択肢である。

性感染症 Sexually Transmitted Infection

わが国では, 梅毒治療の第1選択は, ベンジルペニシリンベンザチンとアモキシシリンである1-3)。いずれの薬剤も梅毒に有効であるが, 多数例での比較試験はない。ベンジルペニシリンベンザチンは, 早期梅毒には1回240万単位を筋注, 後期梅毒には週に1回240万単位を計3回の筋注として投与する1,2)。有効性を評価する比較試験はないものの, 長く使われてきており, その高い有効性は臨床現場で経験的に認識されている。ベンジルペニシリンベンザチンに特異的な副反応ではないが, 筋肉注射の薬剤で稀に認められる副反応4)については知識として知っておいて良いだろう。アモキシシリンは, 1回500mgを1日3回で28日間として投与する1)。わが国から, 1日1,500mg3)と1日3,000mg5)投与での有効性を評価した報告があり, いずれも有効性は高い。梅毒診療においては, 後述するように, 治療効果判定を治療後の梅毒抗体検査で確認することから, 4週間の投与期間であっても再診できる患者であれば問題ない。ペニシリンアレルギーの場合には, わが国の保険診療に鑑みてミノサイクリンを投与する1)。ミノサイクリンの効果はベンジルペニシリンベンザチンと同等との報告6)がある。

マクロライド系抗菌薬が有効な時期もあったが, 現状では, 地域により傾向は異なるが, 梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum: T. pallidum)のマクロライド耐性が拡がっているので, マクロライド系抗菌薬は第一選択とはならない。


DIクイズ3:(A)妊婦健診で判明した梅毒患者の治療:日経DI

この実態調査から, 梅毒合併妊婦の特徴が推定された。梅毒合併妊婦のうち, 1/4は妊婦健診の未受診・不定期受診妊婦であった。これらの妊婦は妊娠初期スクリーニング検査が抜けてしまい, 治療開始が遅れていた。また母体年齢は, 10~20代が70%を占め, 若年妊婦が多い。このような妊婦(社会的ハイリスク妊婦とオーバーラップする)は, 梅毒合併のリスクも高いことがうかがえる。梅毒合併妊婦のうち, 有症状は10%のみであり, 90%は検査によって判明していることから, 妊娠4カ月で全妊婦に対して, 公費で実施される妊婦健診の初期スクリーニング検査における梅毒抗体検査で発見されていることがうかがえる。感染症発生動向調査の届出項目の中に妊婦の記載が含まれるようになった2019年以降, この4年間は毎年200名強の梅毒合併妊婦が報告され続けている。

性感染症(性病)の検査・治療|横浜市神奈川区横浜駅から徒歩3分

加えて、性行為自体がなくても、オーラルセックスやキスなど他の行為によっても梅毒に感染します。しかし、これらの行為からでは感染しない、もしくは歯を磨いたり、シャワーやうがい薬などで軽く洗い流したり、消毒したりすれば大丈夫と誤解している人たちが意外と多くいます。こういった誤解が感染を拡大させている一因です。薬剤師としてもこういったことを把握した上で相談にのるのが良いでしょう。

クラミジア感染症と診断されたら、抗生剤の内服(アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど)を行います。

梅毒の治療時に注意しなければならないのはペニシリン投与によるJarisch-Herxheimer反応であり, 治療後24時間以内に頭痛, 筋肉痛, 発熱等の症状が生じる。治療により, 菌量の多い早期にT. pallidumの菌体が破壊されることによると考えられる。女性に起こりやすいとされているが, もちろん, 男性でも発現する。梅毒と診断がついていればペニシリンが投与されるが, 梅毒の診断がされていない状態で, 他の疾患を想定して, 例えば, セファロスポリン系抗菌薬が投与されていたとしても生じ得る。一般的には, 症状は自然軽快するが, 妊婦にベンジルペニシリンベンザチンを投与する場合には, このJarisch-Herxheimer反応により胎児機能不全や早産の危険性があることから, 入院観察での投与をすべきとの考えもある。

なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。 ..

梅毒合併妊婦では, いわゆるTORCH症候群の「O(Others)」として先天梅毒のリスクがある。妊婦が感染していると胎盤を介して胎内感染し, 胎児への影響と, 出生児に先天異常を発症する。この垂直感染は後期梅毒でも起こり得る点が性行為感染(水平感染)と異なる。

[PDF] アモキシシリン水和物含有製剤の「使用上の注意」の改訂について

母子感染予防として梅毒合併妊婦に対して, ベンジルペニシリンベンザチン筋注製剤(BPG)が世界保健機関(WHO)および米国疾病予防管理センター(CDC)で推奨されている唯一のレジメンである。その根拠となった論文では, 梅毒合併妊婦コホートに対して早期梅毒に1回, 後期梅毒に1週間間隔で3回のBPGを投与し, 先天梅毒症例の98.2%(早期梅毒97.1%, 潜伏期間不明の梅毒を含む後期梅毒100%)を予防したと報告している2)

アモキシシリン、クラリスロマイシンに感性のヘリコバクター・ピロリ.

一方, 歴史的に経口ペニシリン製剤のみを用いてきた日本では, 日本産科婦人科学会を中心としたチームで, 経口ペニシリン製剤による母子感染予防効果を調査した3)。80例の梅毒合併妊婦コホートの内訳は, 早期梅毒39%, 後期梅毒61%であり, アモキシシリン(AMPC)もしくはアンピシリン(ABPC)の内服期間は中央値60日であった。80例のうち, データ欠損を除いた71例中, 母子感染例は15例(21%)(生産・先天梅毒13例, 死産1例, 流産1例)であった。

[PDF] ペニシリン系抗生物質製剤 アモキシシリン水和物散

出産60日以前から十分な梅毒に対する治療を施行された母体57例については, 母子感染率は9例(14%)であった()。AMPCとABPCの母子感染率の比較では, AMPCが6例(12%), ABPCが3例(27%)で, 有意ではないもののABPCでは母子感染が起こりやすい傾向があった(p=0.11)。

クラリスロマイシンの即放錠または懸濁液に対して,影響を及ぼさない ..

性感染症とは、性行為・性的接触によって生じる感染症のことです。
症状は、尿道炎・膀胱炎が多いですが、精巣上体炎、直腸炎、びらん・潰瘍、下腹部痛、目の病気(結膜炎・ぶどう膜炎)などが生じます。

梅毒の感染者数は、過去最多ペースで増加しており、淋菌やクラミジアは、男女ともに継続的に多く、尿道炎・子宮頸管炎の原因の大半を占めています。
日本では、梅毒の増加、淋菌の薬剤耐性の問題など、性感染症に関する問題が数多くあり、患者数は高い水準で維持されています。

風邪を引いていないのに、喉の痛み、咳や痰が続くといった場合でも、性感染症が原因となっている可能性があります。
性感染症はご自身だけでなく、パートナーに影響を及ぼします。
また、妊娠中の女性が梅毒・カンジダ・クラミジアなどへ感染していると、生まれてくる大切な子供に感染させてしまうリスクがあります。

少しでも疑わしいエピソードや症状がある場合、医療機関へ受診して、検査を受けましょう。
当院では、性感染症の検査から治療までを一貫して行っています。

性感染症に関して、種類から治療法まで、認定内科医である院長が、分かりやすく・詳細に解説していきます。

梅毒トレポネーマ · Cutibacterium acnes(かつてのPropionibacterium acnes)

感染後しばらく経つと、亀頭や陰茎にしこりやできものができる、体や手のひらに赤いぶつぶつ・口の中に口内炎のようなものができるなどの具体的な症状が出てきます。感染の可能性のある行為をした後にこういった症状が出てきたら、ほかの感染症罹患の可能性も考慮に入れて、受診を勧めましょう。医療が進んでいる現在において、そこまで重篤になることはまれですが、梅毒を放置して悪化した場合には、脳や神経にも影響を及ぼし、認知症症状や神経障害などを引き起こすこともあります。

皮膚科の臨床 2024年6月号 66巻6号 特集 梅毒 【電子版】

15例の母子感染例のうち, 8例は妊娠20週以前, 7例は20週以降であったことから, 母子感染の有無と妊娠週数は関連がなかった。母子感染例の約半数は, 妊娠12週の妊娠初期スクリーニングによる梅毒抗体検査で発見されており, 初期スクリーニングで発見され治療されても母子感染を防げなかったことになる。

クラリスロマイシンとミノサイクリンにより治療した皮膚Mycobacterium marinum感染症…

梅毒感染妊婦が無治療の場合には, 40%におよぶ児が死産または新生児期に死亡する可能性がある4)ということから, 経口ペニシリン製剤による母子感染予防は一定の効果があることが分かった。しかし, 経口ペニシリン製剤を十分量妊婦に内服治療しても14%で母子感染が成立してしまう結果であった。世界標準であるBPG筋注が日本でも使用できるようになったので, 経口ペニシリン製剤からBPG筋注にシフトする必要があるかもしれない。ただし, 梅毒治療開始後24時間以内に起こり得る, 頭痛, 筋肉痛, 発熱を頻繁にともなう急性の発熱反応が発症するJarisch-Herxheimer反応に注意が必要である。妊婦はJarisch-Herxheimerのリスク因子であり, 40-50%で起こるともいわれている。この反応が起こると, 母体内でサイトカインストームのような状態が起こり, 切迫早産兆候や胎児機能不全(いわゆる胎児仮死)が起こり得る。妊婦の梅毒治療では入院下での加療が望ましいと考えている。

マクロライド系抗菌薬(クラリス®、ジスロマック®、エリスロシン®など)

その他の性感染症では、性器クラミジア・淋菌がここ数年で微増しております。
性器ヘルペス・尖圭コンジローマは、横ばいです。
いずれの性感染症も、感染者数は高い水準で維持されています。
今後なんらかの要因がきっかけとなり、梅毒のように爆発的に患者数が増加する可能性は考えられます。