脱水や糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意してください。
川口市安行吉岡で内科・循環器内科・糖尿病内科・呼吸器内科の診療を行っております。
ること。(「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」、「その他の
いかがだったでしょうか。今回は、メトホルミン・SGLT2阻害薬・GLP-1受容体作動薬と心血管病抑制について解説しました。
記事にあること以外にも様々な考慮しなければいけないことがありますので、糖尿病の薬を内服中の方は自己判断せず、かかりつけの医師に相談してみてください。
まず腎機能がかなり低下した人はSGLT2阻害薬は血糖効果作用が出にくく、使用を控える必要があるので、GLP-1受容体作動薬がいいでしょう。
血糖をしっかり下げたい人もGLP-1受容体作動薬の方が血糖効果作用は高いので好ましいです。
後9日目に脳梗塞を発症した糖尿病の1例.糖尿病 2014;57 ..
GLP-1受容体作動薬は、心血管病を減らすことが証明されています。
例えばセマグルチド(オゼンピック®︎)は、心血管病を持っているかハイリスクな因子がある糖尿病患者3297人(73%はメトホルミン内服中)に上乗せされることで、複合エンドポイント(心血管死亡+非致死的心筋梗塞+非致死的脳梗塞)を26%減らし、非致死的脳卒中を39%減らしました10)。
基本的には、皮下注射をする薬です。は1日1回の皮下注射、とは週1回の皮下注射です。最近になって、同じくも使用できるようになりました。他にも数種類のGLP-1受容体作動薬がありますが、心血管病への効果が証明されているのはこの4種類だけです。
GLP-1受容体作動薬は強い血糖効果作用がありますが、低血糖を起こしにくい安全な薬です。また、体重低下作用も最も強く、海外では肥満の治療薬としても承認されています。
副作用として吐き気・嘔吐・下痢などの消化器症状が10−50%の患者さんに起こります。これらの症状は使用しているうちに徐々に弱まっていくので、なるべく我慢してもらいますが、やはり耐えられず治療中断につながる人もいます。
[PDF] 糖尿病治療における SGLT2阻害薬の適正使用に関する ..
GLP -1受容体作動薬はその名の通り、GLP-1の分泌を促進します。GLP-1は、血糖が上昇した時のインスリン分泌を促したり、胃が空になるのをゆっくりにしたり、食後のグルカゴンというホルモンを減少させるなど複合的な作用で血糖を下げます。
使用において気をつけなければならないことは、この薬は尿路感染症(膀胱炎・腎盂腎炎)や外陰部膣カンジダの頻度を2−4倍高くするということです。これは、尿に糖を出すため細菌が育成しやすくなるためです。このような感染症を起こしやすい人は注意が必要です。
他に起こりうる副作用としては、利尿剤などと合わせて内服すると脱水になりやすかったり、一部の報告では骨折のリスクや下肢切断のリスクが上がる可能性があることです(ただし否定するデータもあり確定していません)。
糖尿病は血管性認知症(脳梗塞や脳出血による認知症)の危険因子のみならず、アルツハイマー型認知症との関係も指摘されています。
また別の記事で紹介しますが、SGLT2阻害薬は心不全の再発抑制に非常に優れており、心機能が低下した心不全患者では糖尿病がなくても適応になります。他にも、アルブミン尿が出ている慢性腎臓病では腎機能の悪化を抑える作用があり、優先して使用されます。
SGLT2阻害薬の副作用として無視できないものに尿路感染症があります。
このお薬は、糖尿病治療において脳梗塞の再発予防にも効果があると言われています。 ..
SGLT2阻害薬のうち、フォシーガ(ダパグリフロジン)及びジャディアンス(エンパグリフロジン)については、
過去に心筋梗塞や脳梗塞をされた方は、服用すべきです。頸動脈に粥腫(プラーク ..
前述したように、心血管病を減らすことがわかっており、この効果は血糖低下作用では説明できず、薬剤の特性によるものと考えられます。
例えばエンパグリフロジン(ジャディアンス®︎)という薬は、EMPA-REG OUTCOMEという試験で、心血管病の既往がある7028人の糖尿病患者(70%はメトホルミン内服中)に上乗せすることで全死亡を32%減らし、心血管病による死亡を38%減らし、心不全入院を35%減らしました7)
では、具体的にフォシーガがどのような効果を持ち、どのように働くのでしょうか?フォシーガの主な効果フォシーガ ..
昔の学園ドラマで不良少年が少しずつ善行を重ね、更生しクラスの人気者になる姿を見るように、SGLT2阻害薬は糖尿病界の嫌われ者から救世主になりつつある。
SGLT2阻害薬の快進撃はここで終わらない。最近ではがんに対する有効性も基礎研究を中心に報告されている。我々はイプラグリフロジンが乳癌を抑制することを世界で初めて見出し報告した(Endocr J 2020 Jan 28;67(1):99-106)。当時福岡大学に在籍され、現在秋田大学の教授に就任された沼田朋大先生にパッチクランプを施行して頂き、ナトリウム流入抑制による膜電位の過分極とそれに伴うミトコンドリア膜電位の変化が重要なメカニズムであることを解明して頂いた。
放置しつづけると動脈硬化などが生じ、心筋梗塞や脳梗塞といった致命的な病気のリスクが大きく高まります。 ..
尚、他の糖尿病のお薬と同様、”シックデイ”と呼ばれる食事できない程体調が悪い時は、”ケトアシドーシス”と呼ばれる合併症が起こるリスクが上がる為、休薬が望まれます。
脱水や糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意してください。 更新日:2022年4月
実際に糖尿病のない心不全患者さんに導入して低血糖になったことは経験したことがありません。
※ SGLT2阻害薬:スーグラ・フォシーガ・ルセフィー・ジャディアンス
SGLT2阻害薬が著明な脱水を引き起こす可能性が危惧されていたが、発売後幾度の猛暑を経験してもSGLT2阻害薬で熱中症や脳梗塞が増えたという報告を耳にしない。最近の報告では、SGLT2阻害薬が糖と共に尿中に排泄する水は、利尿薬のような血管内の水ではなく浮腫みの原因とも言える、サードスペースの水であるとう見解も報告されている。そういえば私も、SGLT2阻害薬フォシーガⓇのサンプルを1錠頂いて飲んだ翌日、二日酔いの顔の浮腫みがスッキリしていたことを経験している。
この状態が長い間続くと血管に障害を起こし、心筋梗塞・脳梗塞・腎不全などの原因となります。 ..
この研究において、頸動脈IMTに変化は認められなかったが、脈波伝播速度(PWV)が改善していたことから、SGLT阻害薬は動脈硬化を改善しないが、おそらく容量負荷を軽減することで血管の硬さは改善するとディスカッションに書いたのが仇となった。最終的に日本内分泌学会の主催するEndocr Jという雑誌に拾って頂いたのだが、最初に投稿した某雑誌では“EMPA-REG OUTCOMEⓇで心血管イベントが抑制されているのに動脈硬化が改善しないはずないだろう!”と門前払いを食らったのだ。ところが、それから数年の月日が経ち、順天堂大学と大阪大学のグループが行ったUTOPIAという研究は、SGLT2阻害薬を用いて我々と矛盾しない結果を一流紙に報告している(Cardiovasc Diabetol. 2020; 19(1): 110)。我々は早すぎたのだ。さらに基礎研究においても、SGLT2阻害薬がDPP-4阻害薬とコラボして、著明な高血糖になる糖尿病モデルマウスでの血管肥厚を抑制することも報告した(Biochem Biophys Rep 2019 Apr 19;18:100640)。
SGLT2阻害薬(スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、デベルザ、アプルウェイ、カナグル、ジャディアンス) ..
ではリスクが大きい患者さんはどのようの人でしょうか。それぞれの試験によって定義が異なっているため、明確な答えはないのですが、
心血管病を一度起こしたことがある人は、そうでない人と比べるともう一度脳梗塞や心筋梗塞を発症する確率が非常に高いことがわかっています。心筋梗塞・脳梗塞・狭心症・閉塞性動脈硬化症・一過性脳虚血発作などを起こした人がある人はハイリスクです。
その他にも、高齢で、高血圧・糖尿病・脂質異常症・慢性腎臓病などリスクファクターを複数持っている人もハイリスク群として含まれることが多いです。
このような患者さんには下記のことがわかっており、非常に良い適応となります。
血栓症は、詰まった場所によって脳梗塞・心筋梗塞・肺塞栓症などと
“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラムです。終了済みおよび進行中の試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されています。またフォシーガは、現在、2型糖尿病合併の有無に関わらず、駆出率が保たれた心不全患者さんを対象として有効性を評価するDELIVER第Ⅲ相試験および急性心筋梗塞(MI)または心臓発作発症後の非2型糖尿病患者さんを対象とした第Ⅲ相DAPA-MI試験が進行中です。DAPA-MI試験は、この種の試験では初めてとなる適応症追加を目的としたレジストリに基づく無作為化比較対照試験です。
・SGLT2阻害薬 [スーグラ®、フォシーガ®、ルセフィ ®、デベルザ®、.
フォシーガは、米国において、成人2型糖尿病における血糖コントロール改善のための食事および運動療法の補助療法として承認され、また、第Ⅲ相 CVアウトカム試験の結果に基づき、標準治療への追加療法で、成人2型糖尿病における心不全入院および心血管死のリスク低下の適応 *を取得しています 12。また、フォシーガは第Ⅲ相 、第Ⅲ相 試験の結果に基づき、2型糖尿病合併の有無に関わらず、 、および として承認された最初のSGLT2阻害剤です 1,13。
腎臓が悪いときに、それ以上の腎機能の悪化を防ぐ薬が、SGLT2阻害薬(フォシーガなど)です。 ..
私は今まで、あえてこのテーマから距離を置いて来たのかもしれない。でEMPA-REG OUTCOMEⓇに軽く触れ、でClass effectかDrug effectかというテーマにしてお茶を濁してきた。それはこのテーマに直球勝負で意見することに対し、四戒(驚、懼、疑、惑)を抱いていたからだ。しかし今、自信を持って言える。SGLT2阻害薬は凄い薬だ!
SGLT2阻害薬は発売当初から逆風の真只中に立ち続けてきた。尿糖を増やすとは何事だ!脱水で脳梗塞が激増するに違いない!といった非難を浴び続けた。しかし、冷静に考えればどの薬剤も治験を経て世に出回っているのだから、驚くような大惨事になるはずがない。群集心理は恐ろしいものだ。わが国最初のSGLT2阻害薬イプラグリフロジン(スーグラⓇ)が臨床応用された頃、ベーリンガー・インゲルハイム社の担当者と“エンパグリフロジン(ジャディアンスⓇ)が発売される頃にはSGLT2阻害薬が全面発売中止になっているかもしれませんね”と苦笑したことを覚えている。しかし、、で紹介したEMPA-REG OUTCOMEⓇ以降SGLT2阻害薬は一気にスターダムにのし上がった。その後、多くの大規模臨床試験でSGLT2阻害薬の心保護作用・腎保護作用が明らかにされ、最近では非糖尿病者に対しても、心不全や慢性腎臓病の病名で保険適応を取得するSGLT2阻害薬も現れた。SGLT2阻害薬は糖尿病治療薬の枠を超えたのだ。SGLT2阻害薬がここまで素晴らしい心腎保護の結果を出せた背景に、心腎連関の改善というメカニズムの存在が示唆されている(Mebio 34:58-66, 2017)。糖を尿に捨て血糖を下げ、浸透圧利尿で余剰な水を捨てるのみならず、ナトリウム再吸収も抑制するためmacula densaに流れ込むナトリウム量を増やして糸球体内圧を下げている。我々はスーグラⓇ発売当初から逆風に立ち向かい、FUSIONという臨床研究を行った(Endocr J 2018 Aug 27;65(8):859-86)。この時、SGLT2阻害薬が患者背景に関わらず血糖降下作用を発揮するということのみならず、血圧低下、体重減少、血清CPRの低下という副次的作用も見出した。
例では脱水に引き続き脳梗塞等の血栓・塞栓症を発現した症例が報告された ..
フォシーガ(ダパグリフロジン)は、1日1回、経口投与のファーストインクラスの選択的SGLT2阻害剤です。研究により、心腎疾患の予防および進展抑制、ならびに各臓器の保護に対するフォシーガの有効性が示され、心臓、腎臓および膵臓の臓器間の基本的な関連性を示す重要な知見が得られました 1,12,13。これらの臓器の一つでも損傷を受けると、他の臓器の機能低下を引き起こし、全世界で主要な死因となっている2型糖尿病、心不全およびCKDを含む疾患の発症につながります 14-16。