まずフィナステリドとデュタステリドに共通する副作用について説明します。


テストステロンからDHTへの変換が抑制されると、頭皮内のDHT濃度が低下し、脱毛の進行が遅くなります。フィナステリドのこの特定の作用メカニズムにより、AGAの治療に効果的です。


フィナステリドとデュタステリドの服用に関する注意点は、以下の5点です。

デュタステリドは臨床試験にて、6カ月(24週間)での発毛効果が確認されています。日本人200例を含む917例のというかなり大規模な臨床実験で、デュタステリド(偽薬、0.02mg、0.1mg、0.5mg)を投与した際の有効性及び安全性が検討されています。

両薬剤の効果を比較すると、次のような特徴があり、これらの違いが治療薬の選択に影響を与えることがあります。

作用機序が同系統なので、デュタステリドとフィナステリドの併用はできません。

プロペシアは、1日1回1錠服用していただきます。基本的には、飲むタイミングや時間に決まりはありませんが、ご自身で飲む時間は決めておくほうが良いでしょう。プロペシアは、およそ24時間作用するため、1日目は朝9時に服用し、2日目は夜9時に服用すると、プロペシアの効果が切れる時間ができてしまいます。そのため、毎日同じ時間帯にプロペシアを服用することが重要です。また、日常的にお酒を飲まれる方は、プロペシアを夕食時に服用するのは避けてください。プロペシアは主に肝臓で分解されるため、アルコールと同時に摂取することで、肝臓への負担が大きくなってしまいます。
なお、プロペシアの効果が現れ始めても、2日に一回の服用にしたり、自己判断で服用を中止したりしないでください。プロペシアは服用を続けることで、AGAや薄毛を改善する効果が持続します。

フィナステリドはAGAの進行を食い止める薬です。AGAは男性ホルモン「テストステロン」が還元酵素「5αリダクターゼ」と結びつき、悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」に変換されることで発症します。ジヒドロテストステロンが毛母細胞の働きを抑制することで髪の毛の成長を阻害し、抜け毛が増えてしまうのです。
フィナステリドは5αリダクターゼの働きを抑制し、テストステロンと5αリダクターゼの結合を防ぎます。その結果ジヒドロテストステロンが作られにくくなり、抜け毛の進行を食い止めることができるのです。

フィナステリドとデュタステリドは生殖器系の副作用に違いがあります。

ミノキシジルとは、AGA治療薬として広く使われている成分です。内服薬と外用薬がありますが、より高い効果があるのは内服薬です。
血流を改善して髪に栄養を送りやすくしたり、IGF・VEGF・HGFなどの成長因子を増加させることで細胞代謝を促進したりする作用があります。発毛を促す効果から、「攻めの薬」とも呼ばれています。

フィナステリドとミノキシジルの違いや併用の効果については、以下の記事で解説しています。気になる方は併せて参考にしてください。

デュタステリドはフィナステリドより生殖器系の副作用が多くなります。

フィナステリド(プロペシア)やミノキシジルは個人輸入することも可能です。ただし、転売や譲渡は原則禁止とされており、個人的な使用を目的とした場合のみ、個人輸入が許可されています。個人輸入の場合は医師の処方が不要で国内で購入するよりも安価に入手できるため魅力的に感じる方もおられるようですが、下記の通り、安全性の面で考えると個人輸入した治療薬の使用はおすすめできません。

フィナステリドは服用から3ヶ月〜半年ほどで効果を感じ始めます。即効性のある薬ではないため、効果がないと勘違いし服用をやめてしまう方もいらっしゃいますが、しっかりと効果を得るためには服用を継続することが重要です。


デュタステリドとフィナステリド、選ぶならどっち? 効果と副作用

実際に薬の効果を判定する試験でも(特に前頭部にはザガーロのほうが効果が高いともいわれますが、更なる研究が必要な段階です)

【先発品とジェネリック】プロペシアとフィナステリドの違いとは?

フィナステリドは服用開始から3〜6ヶ月程度で効果が現れ始めることが多く、比較的早期から脱毛の進行を抑制する効果が期待できます。

フィナステリド0.2mg 0.5mg1mg1.3mgの効果を比較

フィナステリドは、5α-還元酵素という酵素の活動を阻害することにより、DHTの生成を抑制します。5α-還元酵素はテストステロンをDHTに変換する酵素です。

ザガーロ(デュタステリド)とプロペシア(フィナステリド)の違いは?

科学的根拠として、デュタステリドがAGAに深く関与しているDHTを約90%抑える強い作用があげられます。DHTの抑制率はフィナステリドの約70%を大きく上回っており、より高い薄毛治療効果が期待できます。

有効成分の半減期. 半減期とは、薬が体の中で効き目が半分に減るまでの時間のことで、この時間の長さが薬の効果がどれくらい続くかを決めます。

フィナステリドかデュタステリドの服用と共に、ミノキシジルを併用するようおすすめしているAGAクリニックは多いです。薄毛・抜け毛を防止しながら発毛を促進することで、効率よく改善できる効果が期待できるからです。

フィナステリドとプロペシアは何が違う?どうして2つ名前があるの?

フィナステリドを有効成分とする有名な治療薬がプロペシアです。アメリカのメルク社が開発した世界初の1日1回1錠の内服による男性型脱毛症用薬(AGA治療薬)です。

今回は、ほぼ確実に結果を出せるAGA治療薬について、それぞれの違い、作用機序・効果・副作用について解説します。 ・AGA治療薬

フィナステリドとデュタステリドの一番の違いは、効果が作用する箇所です。フィナステリドは5αリダクターゼのⅠ型に対してあまり作用せずにⅡ型のみ阻害する一方、デュタステリドはⅠ型とⅡ型どちらにも作用します。
5αリダクターゼのⅠ型はほぼ全身の毛乳頭細胞に存在しており、頭皮では側頭部や後頭部に多いです。これに対し、Ⅱ型は前頭部や頭頂部に多いです。そのため、どちらの薬がより適しているかは一概には言えず、患者様の症状によって異なります。

AGA治療薬のプロペシアとザガーロとは?効果や違いを医師が解説

DHTを抑制することで髪の毛の成長を促進し、脱毛を防ぐ効果が期待できるため、両薬剤はこの酵素の働きを阻害することで治療効果を発揮します。

AGA治療によく使われるフィナステリド、ミノキシジルなどの薬の効果や役割を、現役美容クリニックの院長がわかりやすく解説します。

長期的な毛量維持にも優れており、5年後でも発毛効果を保つ割合が9割以上とのデータが示されています。

フィナステリド(プロペシア)の効果はいつから? 副作用まで医師が解説

一方、デュタステリドは6〜12ヶ月程度かかる傾向がありますが、長期的にはより高い効果が期待でき、進行した脱毛症状にも効果を発揮する可能性があります。

プロペシアには厚生労働省によって発毛効果があると認められた、フィナステリドという有効成分が含まれています。 効能

5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類があります。フィナステリドはⅠ型に対してあまり作用せず、Ⅱ型のみ阻害します。一方、デュタステリドはⅠ型とⅡ型どちらも阻害するという特徴があります。
服用すればDHTの生成を抑えられるため、乱れたヘアサイクルを正常に戻す効果があります。

フィナステリド(プロペシア)とデュタステリド(ザガーロ)の違い

毛の太さやヘアサイクル(毛周期)も改善し、活性期にある毛髪の割合が増加するので、毛量だけでなく毛質の改善にも効果があると報告されています。

還元酵素II型阻害薬 フィナステリド(プロペシア 錠0.2 mg

有効成分は「フィナステリド」なので、単にフィナステリドと呼ばれることも多いです。販売名である「プロペシア」は製造販売元であるオルガノン株式会社の所有する商標登録名です。

プロペシア(フィナステリド)通販おすすめ。効果と副作用の真実とは

フィナステリドは5α還元酵素II型のみを阻害するのに対し、デュタステリドはI型とII型の両方を阻害することで、より強力なDHT抑制効果を発揮するとされています。

[PDF] 5α-還元酵素Ⅱ型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠

フィナステリドは全てのAGA患者に効果があるわけではありません。AGAを引き起こす5αリダクターゼには「Ⅰ型」「Ⅱ型」の2種類があり、フィナステリドは「Ⅱ型」にのみ作用します。そのため、頭部に5αリダクターゼⅠ型が多く存在する方にはフィナステリドの効果がみられず薄毛は改善されません。その場合は5αリダクターゼⅠ型に働きかける「ザガーロカプセル(デュタステリド)」を使用します。

デュタステリドとフィナステリドの副作用を比較すると?安全性を考える上で重要なポイント

服用した薬は、代謝や排泄によって少しずつ体外に排出されていきます。「半減期(生物学的半減期)」は、生体内に取り入れた薬の血中濃度が半分になるまでの時間を指します。つまり、半減期が長ければ長いほど、薬が体内にとどまって作用する時間も長いということになります。
フィナステリドの半減期は3~4時間程度、デュタステリドは3~5週間程度だとされているため、血液中に溶け込んだ成分は、デュタステリドの方が長くとどまると考えられます。

プロペシア(フィナステリド)は継続的に服用し続けることで、効果を発揮し続け ..

AGAの進行を抑えるフィナステリド(プロペシア)と発毛を促すミノキシジルを併用することで、より高いAGAの進行抑制効果と発毛効果が期待できます。逆にいえば、フィナステリド(プロペシア)のみの使用では発毛効果は得られず、ミノキシジルだけではAGAの進行を抑えることはできません。実際に併用すべきかどうかはAGAの進行具合により異なりますので、医師に相談して検討するとよいでしょう。